来週開催される男子テニスのシーズン最終戦「Nitto ATPファイナルズ」（11月12日～19日／イタリア・トリノ／インドアハード／FIN）に関して、興味を引かれるニュースが飛び込んできた。度重なるケガによりツアーを離れている元世界13位のニック・キリオス（オーストラリア）が、同大会のコメンテーター兼アナリストとして米テニス専門チャンネル『Tennis Channel』に出演すると一部海外メディアが報じている。

　イギリスのニュースメディア『Daily Mail』によると、これは『Tennis Channel』でコメンテーターを務めるルイス・ジョン・ヴェルトハイム氏（アメリカ）が現地11月７日に更新した自身の公式X（@jon_wertheim）で明かしたもので、同投稿では以下のような報告がなされている。

「人々を興奮させるプレースタイルと単刀直入な物言いで世界の何百万ものファンに愛されているニック・キリオスが、11月のATPファイナルズの中継でアナリストとしてテニスチャンネルに加わります」
  　昨シーズンはウインブルドンで怒涛の快進撃を見せて自身初の四大大会シングルス決勝進出を果たすなど、大躍進を遂げた28歳のキリオス。ところが同年10月の「ジャパン・オープン」（日本・東京／ATP500）の準々決勝を棄権して以降はケガに悩まされており、今シーズンに入ってから公式戦でプレーしたのは６月の「ボス・オープン」（ドイツ・シュツットガルト／ATP250）の１回戦だけである。相次ぐ大会欠場により先月中旬にはとうとう世界ランキングも消滅してしまった。

　まだ復帰時期が確定していないキリオスが公の場に姿を見せてくれるとなれば、どのような形であってもファンにとっては喜ばしいことである。10代の頃から抜群のポテンシャルを生かしたプレーで活躍してきた彼の解説ぶりはいかほどか。ファイナルズの楽しみがまた１つ増えた。

文●中村光佑

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