多くのテニスファンが待ち望んでいたうれしいニュースが飛び込んできた。度重なるケガでツアーを離れている男子テニス元世界ランク1位のラファエル・ナダル(スペイン/現664位)が復帰の意向を固めたと、母国のテニス専門メディア『Punto de Break』が報じている。
今年1月の全豪オープン(オーストラリア・メルボルン)で左股関節を負傷して以降、ツアーではプレーしていないナダル。5月には度重なるケガを理由に来シーズン限りでの引退を示唆した一方、それまでは現役を続ける意欲も度々示してきた37歳の鉄人は8月にコート練習を再開するも、先週の時点でも復帰の目途は全く立っていなかった。
そんな中でもプレー再開へ向けて地道にトレーニングに励んでいるナダルが、先日出席したバルセロナの医療機関「テクノン・テニス・クリニック」のプロモーションイベントで復帰の意志を強く表明した。
同イベントのインタビューで「テニスへの情熱を失ったことは一度もない」と強調したナダルは、「これまでは、再びテニスができるかどうかはわからなかったが、今はまたプレーできると思っている」と明言。
またここのところSNSで練習映像を投稿する頻度も増えてきているナダルは股関節の状態も良好であるとし、「数週間前と今とで変わったことは、自分がまたテニスをするつもりでいることがわかったということだ。順調な回復プロセスを歩めていることもわかったし、最近は非常にいい方向に事が進んでいる」ともコメント。
「まだどこで復帰すると言う準備はできていないが、次の機会ではいつ、どの大会で戻るかを伝えられることを願っている」と続けた。
一方でナダルは長期離脱を強いられている現状を踏まえ、「どういうレベルまで戻せるのかはわからない。高いレベルのテニスを取り戻すのは難しいとは思う。ケガの痛みが完全に癒えることがないのもわかっている」と完全復活への道のりが険しいことを熟知していると語る。それでも最後にはナダルらしいポジティブな言葉でこう締めくくった。
「もう一度プレーできるようになりたいという希望がなかったら、ここ数カ月にわたってやってきた仕事や努力には取り組まなかっただろう。もう四大大会でジョコビッチ(セルビア/現1位)よりも多く優勝できるなんてことはないだろうが、再びプレーを楽しむ機会を自分に与えるつもりだ」
復帰へ向けて一定の手応えをつかめているのは何よりである。世界中のファンがナダルのカムバックを心待ちにしていることだろう。願わくは年明けのオーストラリアシーズンからプレーする姿を見たいものだが、ケガが悪化しないよう無理なく調整を続けていってほしい。
文●中村光佑
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今年1月の全豪オープン(オーストラリア・メルボルン)で左股関節を負傷して以降、ツアーではプレーしていないナダル。5月には度重なるケガを理由に来シーズン限りでの引退を示唆した一方、それまでは現役を続ける意欲も度々示してきた37歳の鉄人は8月にコート練習を再開するも、先週の時点でも復帰の目途は全く立っていなかった。
そんな中でもプレー再開へ向けて地道にトレーニングに励んでいるナダルが、先日出席したバルセロナの医療機関「テクノン・テニス・クリニック」のプロモーションイベントで復帰の意志を強く表明した。
同イベントのインタビューで「テニスへの情熱を失ったことは一度もない」と強調したナダルは、「これまでは、再びテニスができるかどうかはわからなかったが、今はまたプレーできると思っている」と明言。
またここのところSNSで練習映像を投稿する頻度も増えてきているナダルは股関節の状態も良好であるとし、「数週間前と今とで変わったことは、自分がまたテニスをするつもりでいることがわかったということだ。順調な回復プロセスを歩めていることもわかったし、最近は非常にいい方向に事が進んでいる」ともコメント。
「まだどこで復帰すると言う準備はできていないが、次の機会ではいつ、どの大会で戻るかを伝えられることを願っている」と続けた。
一方でナダルは長期離脱を強いられている現状を踏まえ、「どういうレベルまで戻せるのかはわからない。高いレベルのテニスを取り戻すのは難しいとは思う。ケガの痛みが完全に癒えることがないのもわかっている」と完全復活への道のりが険しいことを熟知していると語る。それでも最後にはナダルらしいポジティブな言葉でこう締めくくった。
「もう一度プレーできるようになりたいという希望がなかったら、ここ数カ月にわたってやってきた仕事や努力には取り組まなかっただろう。もう四大大会でジョコビッチ(セルビア/現1位)よりも多く優勝できるなんてことはないだろうが、再びプレーを楽しむ機会を自分に与えるつもりだ」
復帰へ向けて一定の手応えをつかめているのは何よりである。世界中のファンがナダルのカムバックを心待ちにしていることだろう。願わくは年明けのオーストラリアシーズンからプレーする姿を見たいものだが、ケガが悪化しないよう無理なく調整を続けていってほしい。
文●中村光佑
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