現在開催されている男子テニスシーズン最終戦「Nitto ATPファイナルズ」（11月12日～19日／イタリア・トリノ／インドアハードコート／FIN）のラウンドロビン（総当たり戦）で敗退した世界ランク８位のホルガー・ルネ（デンマーク／20歳）。試合後の記者会見では、敗戦を引きずることなく、来季に向けて改善していきたいと前向きに語った。

　今大会初出場のルネは、ラウンドロビン第１戦でノバク・ジョコビッチ（世界１位／セルビア）に３時間超えの大熱戦を演じたものの敗退。続く第２戦のステファノス・チチパス（６位／ギリシャ）との試合は、第１セットの途中で相手がリタイアし、１勝を挙げる。ヤニック・シナー（４位／イタリア）との第３戦ではフルセットの末敗北を喫し、「あと一歩だったけど、十分じゃなかった」と試合を振り返っている。

　惜しくも準決勝進出を逃したルネは、ATPファイナルズの４強に残った選手たちの幸運を祈る一方で、「できるだけ早く、この悔しさを晴らしたい。今季はもう試合がない。何も心配する必要はない。ただ少し休んで来季に入るつもりだ」と前向きなコメントを残した。
  　今季は全仏オープンとウインブルドンのグランドスラム（四大大会）２大会でベスト８に進出し、９月の「BMWオープン」（ドイツ・ミュンヘン／ATP250）では、ツアー４度目のタイトルを獲得したルネ。８月には、世界ランキングで自己最高の４位をマークし、充実のシーズンを送った。

「良いシーズンだった。トップ８でシーズンを終えることができて、自分を誇りに思う。だが、今年はもっとうまくやれたと思う。そういうものなんだ。来年は今年から学ぼうと思う」

　また、全米オープン後には元世界ランク１位のボリス・ベッカー氏（ドイツ／55歳）がコーチに就任したことを正式に報告したルネ。今後もコーチ契約を継続する意向を示し、12月中旬までベッカーと共にモナコで身体の強化を図るなど、オフシーズンを過ごす予定だという。

　また、海外メディア『UBITENNIS』によると、現時点でルネは全豪オープン前哨戦の「ブリスベン国際」（12月31日～１月７日／オーストラリア・ブリスベン／ハードコート／ATP250）にエントリーしているという。最終戦で惜しい試合をものにできなかっただけに、その悔しさを来季でぶつけてほしい。

構成●スマッシュ編集部

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