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海外テニス

錦織圭が『ユニクロ全日本ジュニア』優勝選手とフロリダで一緒に練習!「将来が明るい子たちを間近で見るのは楽しい経験」<SMASH>

内田暁

2023.12.14

まだヒザの状態が万全ではない錦織だが、日本からフロリダにやって来た有望ジュニアたちを相手に様々なアドバイスを送った。写真=肥留川宇志

まだヒザの状態が万全ではない錦織だが、日本からフロリダにやって来た有望ジュニアたちを相手に様々なアドバイスを送った。写真=肥留川宇志

「全日本ジュニアテニス選手権を、世界へとつながる登竜門にしたい」――。

 2年前、ユニクロが同大会の冠スポンサーとなった時に掲げたのは、そのような理念だった。その理念実現への大きな一歩として行なわれたのが、各年代の男女シングルス優勝者およびファインプレー賞受賞者をIMGテニスアカデミーに派遣し、1週間のキャンプを行うこと。しかも現地では、錦織圭の指導が受けられるという豪華な内容だ。

 その第2回キャンプが現在、米国フロリダ州で実施中。現地時間の13日(日本時間14日朝)には、練習を終えた錦織および参加ジュニア選手の中から4名が、リモート取材に応じた。

 モニターに映る、錦織を囲むジュニア選手はみな明るい表情で、そこに硬さや緊張感の色は見られない。言葉を交わし、声を上げて笑う映像からも、モニターの向こうの柔らかながらも、活力に満ちた熱が伝わってくるようだった。

「ここにいる彼とか、2年連続で来てくれた選手もいて。プレーの質だったり、身体も大きくなって打てるショットも増えてきたりという変化が見れたことも、良かったです」

 隣に座る、16歳以下優勝者の田畑遼に視線を向けて、錦織が言う。「まだキャンプ2日目が終わったばかりですから」とことわりつつも、錦織自身がジュニア選手たちとボールを打ち、彼らの声に耳を傾け、その一つひとつに真摯に応じていることも、言葉の端々に滲んだ。
 
 13歳の時、盛田正明テニスファンドの支援を受けIMGアカデミーに渡った錦織は、当時の経験や自身が受けた恩恵を、次のように振り返る。

「僕は幸いにも、11歳くらいからアメリカに来たり、ヨーロッパに行かしてもらったりしていたので、おかげで海外に慣れることができた。それは気持ち的にもそうだし、何が良いかというと、いろんな選手と戦えること。背が高い選手だったり、ズルしてくる選手もたくさんいたりと、なかなか日本では経験できないようなことが、海外ではできます」

 同時に、「あの当時もっとこうしておけば」と悔いを覚えることとして、以下の点を挙げた。

「一つはやっぱり、英語ですね。(渡米前に)週1回、1年間くらい英語のレッスンに通ってたんですけど、全く意味なかったんじゃないかってくらい、こっちに来た時は喋れなくて。自分からなかなか話しかけられなかったので、もうちょっと頑張って勉強して、友達とも話していたらと……。次の練習の内容を言われても、2年目くらいまでは間違えることも多かった。ちゃんと理解できるようになるまで3年くらいかかったので、英語の部分は大きいかなと思います」
 
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