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海外テニス

元33位の名手ミルマンが現役引退。「本当に楽しかった」と14年間のキャリアを振り返る!<SMASH>

スマッシュ編集部

2024.01.12

現役生活で最高だったことは、「デビスカップとオリンピックに出場できたこと」と振り返ったミルマン。Getty Images

現役生活で最高だったことは、「デビスカップとオリンピックに出場できたこと」と振り返ったミルマン。Getty Images

 男子テニス元世界ランク33位のジョン・ミルマン(オーストラリア/現484位)が、現地1月11日に実施されたテニス四大大会「全豪オープン」の予選シングルス2回戦で、アレックス・モルカン(スロバキア/118位)に4-6、3-6のストレートで敗退。14年間に及ぶ現役生活に終止符を打った。試合後にはATP公式サイトのインタビューで、これまでのキャリアを回顧した。

 2006年にプロ転向し、パワフルなショットと粘り強いプレーを武器に素晴らしい活躍を見せてきた34歳のミルマン。愛国心が強いことでも知られ、男子国別対抗戦「デビスカップ」に積極的に参加しチームに貢献。17年大会では母国をベスト4に導いた。

 18年には、全米オープン4回戦でテニス界レジェンドのロジャー・フェデラー氏(スイス/元1位)に逆転勝利を収め、四大大会で自己最高のベスト8に進出し、同年10月には世界ランキングでキャリアハイとなる33位をマーク。そして、20年の「アルマトイ・オープン」(ATP250)では悲願のツアー初優勝を飾っている。

 日本にも多く来日し、19年の「ジャパン・オープン」(ATP500)では予選から勝ち上がり、ノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界1位)との決勝に進出。その他にも、チャレンジャー大会や、東京五輪など複数の大会でアグレッシブなプレーを披露し、日本のテニスファンを盛り上げた。
 
 また、苦労人でもあるミルマンは、13年に右肩の手術を受け、戦線離脱を強いられた。同年の124位から翌年には1193位までランキングを落とすが、その後、懸命なリハビリを経て翌年にはツアー復帰。下部ツアーで地道にポイントを積み重ね、15年にはトップ100位に返り咲いた。

 努力と粘り強いメンタルで築き上げたキャリアを「満足」だと語るミルマンは、その現役生活について次のように振り返る。

「僕のハイライトは、国を代表してデビスカップとオリンピックに出場できたことだね。本当に楽しかった。才能のある選手ではなかったと思うけど、みんながプレーを楽しんでくれて、僕が全てを出し切ったことをわかってくれたらいいなと思うんだ。みんなが自分の物語に共鳴してくれるなら、僕は自分の仕事を果たしたことになる」

 また、引退後には自国のクイーンズランド工科大学で進学し、テニスからしばらく離れて過ごす予定だというミルマンは、テニス界に戻ってくる可能性をほのめかした。

「テニスから少し離れたいと思う。息抜きが必要なんだ。物事を落ち着かせて一息ついたら、またテニスの道に戻るかもしれない」

 硬派なプレーと実直な人柄で、多くのテニスファンに愛されたミルマン。いつの日かテニス界に戻ってくることは、どのような形であっても喜ばしいこと。素晴らしいセカンドキャリアになることを願うばかりだ。

構成●スマッシュ編集部

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