センターコート「ロッドレーバーアリーナ」のスクリーンに、通路を歩きコートへと向かう、二人の姿が映しだされる。両サイドに光る歴代優勝者の名に時おり目を止め歩く二つの陰は、いずれもまだ細身ながら、190センチ越えの長身だ。一人は、チェコのヤン・クムスタット。もう一人は、日本の坂本怜。
「Please welcome!(ようこそ)」の呼び込みの声に迎えられ、二人は、2024年全豪オープンテニス男子ジュニア部門の、決勝の舞台に姿を現した。
試合が始まった瞬間から、二人の17歳はアリーナの半分近くを埋める観客たちに、自分たちの武器を、そして試合の鍵が何かを明確に示す。両者ともに、サービスが良い。スピードのみならず、コーナーを突きワイドに逸れていくスライスサービスの切れ味も鋭い。高く跳ねるセカンドサービスは、相手の態勢を崩しタイミングを外す。
そのサービスの質を、どれだけ長く維持できるか? そしてレシーバー側が、いかに数少ないチャンスに狙い定めブレークするか? 明瞭なストーリーラインと共に、緊張感ある攻防がセンターコートに描かれた。
試合が動いたのは、4ゲーム目。仕掛けたのは、相手だった。低く滑るスライスで、揺さぶりをかけてくる。その処理にてこずりミスを重ねた坂本が、先にブレークを許した。第1セットはそのまま、3-6でクムスタットの手に。チェコのビッグサーバーは、このセットだけで10本のエースを叩き込んだ。
第2セットは、さらなる並走状態となる。両者ともに時速200キロ超えのサービスを連発し、互いにブレークポイントすら許さない。特に第12ゲームでは、クムスタットが3連続エースを叩き込み、タイブレークへと突入。勢いは、クムスタットかに思われた。
そんな嫌な流れを、坂本はタイブレークの最初のポイントで断ち切る。サービスの返球をすかさず叩き込む、強烈なフォアの逆クロスウイナー。そこからは、ドロップショットからボレーにつなげるなど、ショットバリエーションも披露していく。最後は5ポイント連続で、坂本が奪取。7-6(2)とセットを奪い返し、ファイナルセットへと力強く駆け込んだ。
「Please welcome!(ようこそ)」の呼び込みの声に迎えられ、二人は、2024年全豪オープンテニス男子ジュニア部門の、決勝の舞台に姿を現した。
試合が始まった瞬間から、二人の17歳はアリーナの半分近くを埋める観客たちに、自分たちの武器を、そして試合の鍵が何かを明確に示す。両者ともに、サービスが良い。スピードのみならず、コーナーを突きワイドに逸れていくスライスサービスの切れ味も鋭い。高く跳ねるセカンドサービスは、相手の態勢を崩しタイミングを外す。
そのサービスの質を、どれだけ長く維持できるか? そしてレシーバー側が、いかに数少ないチャンスに狙い定めブレークするか? 明瞭なストーリーラインと共に、緊張感ある攻防がセンターコートに描かれた。
試合が動いたのは、4ゲーム目。仕掛けたのは、相手だった。低く滑るスライスで、揺さぶりをかけてくる。その処理にてこずりミスを重ねた坂本が、先にブレークを許した。第1セットはそのまま、3-6でクムスタットの手に。チェコのビッグサーバーは、このセットだけで10本のエースを叩き込んだ。
第2セットは、さらなる並走状態となる。両者ともに時速200キロ超えのサービスを連発し、互いにブレークポイントすら許さない。特に第12ゲームでは、クムスタットが3連続エースを叩き込み、タイブレークへと突入。勢いは、クムスタットかに思われた。
そんな嫌な流れを、坂本はタイブレークの最初のポイントで断ち切る。サービスの返球をすかさず叩き込む、強烈なフォアの逆クロスウイナー。そこからは、ドロップショットからボレーにつなげるなど、ショットバリエーションも披露していく。最後は5ポイント連続で、坂本が奪取。7-6(2)とセットを奪い返し、ファイナルセットへと力強く駆け込んだ。