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海外テニス

フリッツがデルレイビーチOPで連覇達成!強風と難しいコンディションの中での勝利に「良いプレーを継続できた」と手応え<SMASH>

中村光佑

2024.02.20

今大会1セットも落とさずに優勝を飾ったフリッツ。デルレイビーチでの連覇は、1996年、97年大会を制したストルテンバーグ氏以来約27年ぶりの快挙となった。(C)Getty Images

今大会1セットも落とさずに優勝を飾ったフリッツ。デルレイビーチでの連覇は、1996年、97年大会を制したストルテンバーグ氏以来約27年ぶりの快挙となった。(C)Getty Images

 男子テニスツアー「デルレイビーチ・オープン」(2月12日~18日/アメリカ・デルレイビーチ/ハードコート/ATP250)は現地2月19日にシングルス決勝を実施。第1シードでディフェンディングチャンピオンのテイラー・フリッツ(アメリカ/世界ランク9位)が第3シードのトミー・ポール(アメリカ/同14位)を6-2、6-3のストレートで下し、大会連覇を飾った。

 悪天候により1日延期となった今回の決勝。この日も雨で開始が1時間遅れとなったが、1セットも落とさずに勝ち上がってきたフリッツが同郷のポールに1時間40分で勝利。ちなみにデルレイビーチでの連覇は1996年、97年大会を制した元世界19位のジェイソン・ストルテンバーグ氏(オーストラリア)以来約27年ぶり、史上2人目の快挙だ。

 序盤から試合の主導権を握ったフリッツは第3ゲームから3ゲームを連取すると、第8ゲームでもブレークに成功して幸先よく第1セットを先取する。試合を通して計7度のブレークポイントをセーブするなど我慢強く戦い続けたフリッツ。第2セットでも終盤の第8ゲームでブレークを奪い、そのリードを守り切って勝利を収めた。

 これで決勝6連勝を飾ったフリッツは今回が通算7度目のツアータイトル獲得。試合後の勝利者インタビューでは初めに難しいコートコンディションの中でもできる限りのことをやろうという心構えで決勝に臨んだと明かした。
 
「どのように決勝を戦うべきか長いリストを作っていたが、強風吹き荒れる難しいコンディションだということを理解した時に、その多くが無駄になったと思う。ただどちらにしても、自分がやりたいことについて様々なオプションを用意していた。風の影響があるとやれることには限界があるからね。

 最善を尽くしてサービスを打とうと心掛けた結果、いくつかのピンチも切り抜けられた。試合の最後の方で僕は解決策を見つけたけど、今日みたいに風が強い日に自分のプレーをするは、信じられないほど大変なことだ」

 ベスト8入りした1月の全豪オープン(オーストラリア・メルボルン/四大大会)の直後にも「デビスカップ」(国別対抗戦)に参戦するなど休みなく戦ってきたことで「身体の調子が心配だった」というフリッツだが、だからこそ今大会を通して高いレベルのプレーができたことには手応えを感じている様子だ。

「オーストラリア(全豪)の後はあまり良いコンディションではなかったから、この大会でプレーできたのは素晴らしいこと。身体も(よく)動いて肉体的にも準備ができていると感じたし、実際に良いプレーを継続できた。回復するために休む必要はないが、特に今日は厳しいコンディションだった。でも僕はそれをなんとか乗り越えた。今週はタイトルを守るというプレッシャーもかかっていたが、それも乗り越えることができた」

 今大会ではポイントを加算できない関係上、最新の世界ランキングでは9位から10位に1つ順位を落とすこととなったフリッツ。それでも重圧をはねのけて連覇を果たせたのは大きな自信につながるだろう。今後のさらなる活躍を期待したい。

文●中村光佑

【動画】フリッツVSポールの「デルレイビーチ・オープン」決勝ハイライト

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