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【全国選抜中学校テニス】男子は浪速が甲南との近畿決戦を制して3年ぶりにタイトル獲得!<SMASH>

スマッシュ編集部

2024.03.31

新学期を前に1・2年生だけで臨む全国大会である中学校選抜。男子は浪速(写真)が2021年大会以来の優勝を成し遂げた。写真:スマッシュ編集部

 チームを支えた3年生卒業後、1・2年生だけで臨む全国の舞台、それが毎年3月末に開催される「全国選抜中学校テニス大会」(3月29日・30日/香川県高松市)である。

 出場するのは男女各32校。試合(1セットマッチ)は、シングルス1試合・ダブルス2試合の団体戦で2勝すれば勝ち上がり。試合はダブルス2、シングルス1・ダブルス1の順で実施。大会最終日となる3月30日は準々決勝から決勝までが行なわれ、男子は浪速(大阪)が2021年大会以来となる3年ぶりの全国選抜制覇を成し遂げた。

 決勝の相手は近畿地区のライバル校である甲南(兵庫)。今大会では準決勝で第1シードの聖徳学園(東京)を下しての決勝進出だけに勢いは十分。試合はダブルス2試合とシングルス1試合を同時に行なう3面展開で実施された。

 浪速のシングルスは今大会初めてシングスを任されたというキャプテンの小林良輔。「いい試合ができてよかった」の言葉どおり、小林は長身から放つ力強いサービスを軸にポイントを連取し、甲南の小原久を6-0で破る。

 隣のコートで戦うD1の久永大輝/川端琥南もワンプレーごとに大きな声を出しながら気合のプレーを展開してポイント先行。甲南の板谷学/中川路栄人の追撃を許さず。6-2で振り切って勝負を決めた。D2の片山琉空/北村斗輝らも6-3で勝切ったため、トータル3-0の完勝で浪速が3年ぶりに全国選抜の頂点へと上り詰めた。
 
「チームのために勝たなければいけないのではなく、大切なのは自分が勝ちたいか。勝ちたいならば、やるしかない。決勝の前に子どもたちにはそんな話をしました」と語るのは浪速の宮川千賀子監督。自身にはテニス経験がないため「監督としてメンタル面のサポートしかできませんでしたが、子どもたちはこれまで繰り返した苦い経験をバネにして、みんなよく頑張りました」と笑みを浮かべる。

 新学期を前にして中学1・2年生だけで臨んだ今大会。4月には新たに1年生を加えた新チームを結成させ、今度は8月に開催される『全国中学生テニス選手権』(団体戦と個人戦)に向けて新たなスタートが切られる。

【大会最終日目結果・3月30日】
◆男子準々決勝
甲南中(兵庫)⑤~⑧ 2-1 聖徳学園中(東京)①
香川県立高松北中(香川)③~④ 2-1 四日市市立大池中(三重)
浪速中(大阪)③~④ 2-1 慶應義塾湘南藤沢中等部(神奈川)⑤~⑧
橘学苑中(神奈川)② 2-0 岡山大学教育学部附属中(岡山)

◆準決勝
甲南中 2-1 香川県立高松北中
浪速中 2-1 橘学苑中

◆決勝
浪速中 3-0 甲南中

※丸数字はシード

現地取材・文・写真●小松崎弘(スマッシュ編集部)

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