レッスン

大事な試合を翌日に控えた夜、緊張して眠れない…。どうすればいい?【テニスメンタルアドバイス1】

スマッシュ編集部

2019.12.26

アドバイスしてくれた内山靖崇(左)と綿貫陽介(右)。写真:THE DIGEST写真部

 色々な場面で「緊張する」場面は必ずある。大事なプレゼンや重要な試合の前には当然のこと。緊張と常に付き合っているテニス選手は、それをどうやって乗り越えているのだろうか? 決戦前夜に寝られない時にどうするといいのか、アドバイスをもらった。

 寝られないことはよくあるという内山靖崇(※楽天オープンで予選から出場してベスト8入りし、ATPランキング81位)は、「寝よう、寝ようと思うとどんどん寝られなくなります。ベッドで横になって目を閉じているだけでも、寝ているのとほぼ同様の効果があると以前に聞いたので、『ただじっとしているだけでいいや』という気持ちでいます。実際3時まで寝られなかったこともありますが、いつかは寝られます」と言う。

 横になってじっとしている時についても、「目を閉じていると、色々なことを考えますが、考えないのは無理なので、それを受け入れます。ただ、脳も使うのではなくて、リラックスできる方がいいです。実際寝られることができなくても、横になっていたんだから問題ないと思って、試合に臨めます」とアドバイスしてくれた。

 無理に寝ようと思わずに、横になって身体を休ませて、脳をリラックスさせよう。そうすれば、寝た時と同じような身体と気持ちで、「眠れなかった、どうしよう!」とも思わずに、大事な試合に臨むことができる。
 

 内山と同様に、無理に寝ようとしないと言うのは、綿貫陽介(※神戸チャレンジャーに優勝しATP265位になった期待の若手)。「1時間くらいしか寝ていないことは、よくあります。逆に寝ていない方が集中できて、調子がいいんです。ただ、2日連続は無理ですね(笑)。次の日は疲れているので、すぐ寝られます」と、寝られない時は、状況を素直に受け入れて、そのことをプラスに捉えている。

 では、寝ないで何をしているのか? 「ごろっとして試合のことを考えたり、自分の試合動画を見たりしています。翌日の試合で自分ができることを確認して、眠くなったら寝る!」試合に備える時間として有意義に使っているようだ。

 緊張して眠れないなら無理に寝る必要はない。ただし、翌日の勝負の時に、眠れなかったことをマイナス要素として考えなくてすむようにしておくことは大事なようだ。

構成●スマッシュ編集部、取材協力●HEAT JAPAN
※スマッシュ2017年3月号から抜粋・再編集