ポルトガルのベテラン選手、ジョアン・ソウザ(世界ランキング272位/35歳)が、現役最後の大会と定めていた「ミレニアム・エストリル・オープン」(4月1~7日/ポルトガル・エストリル/クレー)にワイルドカード(主催者推薦)で出場し、単複ともに1回戦で敗れてキャリアを終えた。
今大会のシングルスでは、19歳のアルトゥール・フィス(フランス/同37位)に5-7、4-6で、ジョアン・フォンセカ(ブラジル)と組んだダブルスでは、マルセロ・デモリナー(ブラジル)/セム・ファーベーク(オランダ)に4-6、6-4、[5-10]で屈した。
ソウザが最後の舞台に選んだのは、母国で唯一のATPツアーイベントであり、2018年には自ら優勝を飾った思い出の大会だ。1回戦敗退という結果だったが、ポルトガルのテニス界を長年リードしてきた本人にとって、また見守る観客にとっても素晴らしいフィナーレだった。ATP公式サイトにソウザが語っている。
「これ以上の終わり方はない。キャリアの最後を飾るにふさわしい最高の場所だ。今日もみんなが後押ししてくれることを期待していたし、最後の1ポイントまで応援してくれてうれしかったよ。ポルトガルのファンから愛とサポ―トを感じることができて、本当に素晴らしかった」
ソウザはポルトガルのテニスを背負い、長年にわたり世界で戦ってきた選手だ。
プロを目指してポルトガルからバルセロナへ移ったのが2004年。その4年後にプロデビューすると、2013年の「マレーシア・オープン」(クアラルンプール)でポルトガル人として初めてATPツアーのトロフィーを獲得した。
2016年には、今なお同国選手として最高のランキングとなる28位をマークし、グランドスラム(四大大会)では2018年の全米オープンで同国初の4回戦進出を果たしている。通算4つ目にして最後のタイトルとなったのは、2022年の「タタ・オープン」(インド・プネー)だった。
輝かしいプロ生活のなかでも特別だったのは、やはり2018年のエストリルだという。1回戦でダニール・メドベージェフ(ロシア/現4位)、準決勝でステファノス・チチパス(ギリシャ/現12位)、決勝でフランシス・ティアフォー(アメリカ/現21位)と現在のトップ選手たちを次々に退けての地元優勝だった。
「ここでの優勝は、私のキャリアの中で最高の経験だったと思う。最高の瞬間だ。ホームでの勝利は、1年に1度しかないチャンスだ。あの1週間は本当に魔法のようだった」
では牽引車たる彼の引退後、ポルトガルのテニス界はどう進んでいくのだろうか。
「ポルトガルのテニスの未来は明るいと思う。エンリケ・ロチャ(19歳/同197位)、ハイメ・ファリア(20歳/262位)、ヌーノ・ボルジェス(27歳/62位)。彼らはこれから何かを成し遂げるポテンシャルを持っていると思う。これまでの多くの選手たちがそうであったように、自分も小さな足跡を残したと信じたい。ポルトガルのテニスが向上していることを実感できてうれしいよ」
構成●スマッシュ編集部
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今大会のシングルスでは、19歳のアルトゥール・フィス(フランス/同37位)に5-7、4-6で、ジョアン・フォンセカ(ブラジル)と組んだダブルスでは、マルセロ・デモリナー(ブラジル)/セム・ファーベーク(オランダ)に4-6、6-4、[5-10]で屈した。
ソウザが最後の舞台に選んだのは、母国で唯一のATPツアーイベントであり、2018年には自ら優勝を飾った思い出の大会だ。1回戦敗退という結果だったが、ポルトガルのテニス界を長年リードしてきた本人にとって、また見守る観客にとっても素晴らしいフィナーレだった。ATP公式サイトにソウザが語っている。
「これ以上の終わり方はない。キャリアの最後を飾るにふさわしい最高の場所だ。今日もみんなが後押ししてくれることを期待していたし、最後の1ポイントまで応援してくれてうれしかったよ。ポルトガルのファンから愛とサポ―トを感じることができて、本当に素晴らしかった」
ソウザはポルトガルのテニスを背負い、長年にわたり世界で戦ってきた選手だ。
プロを目指してポルトガルからバルセロナへ移ったのが2004年。その4年後にプロデビューすると、2013年の「マレーシア・オープン」(クアラルンプール)でポルトガル人として初めてATPツアーのトロフィーを獲得した。
2016年には、今なお同国選手として最高のランキングとなる28位をマークし、グランドスラム(四大大会)では2018年の全米オープンで同国初の4回戦進出を果たしている。通算4つ目にして最後のタイトルとなったのは、2022年の「タタ・オープン」(インド・プネー)だった。
輝かしいプロ生活のなかでも特別だったのは、やはり2018年のエストリルだという。1回戦でダニール・メドベージェフ(ロシア/現4位)、準決勝でステファノス・チチパス(ギリシャ/現12位)、決勝でフランシス・ティアフォー(アメリカ/現21位)と現在のトップ選手たちを次々に退けての地元優勝だった。
「ここでの優勝は、私のキャリアの中で最高の経験だったと思う。最高の瞬間だ。ホームでの勝利は、1年に1度しかないチャンスだ。あの1週間は本当に魔法のようだった」
では牽引車たる彼の引退後、ポルトガルのテニス界はどう進んでいくのだろうか。
「ポルトガルのテニスの未来は明るいと思う。エンリケ・ロチャ(19歳/同197位)、ハイメ・ファリア(20歳/262位)、ヌーノ・ボルジェス(27歳/62位)。彼らはこれから何かを成し遂げるポテンシャルを持っていると思う。これまでの多くの選手たちがそうであったように、自分も小さな足跡を残したと信じたい。ポルトガルのテニスが向上していることを実感できてうれしいよ」
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