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「本当に素晴らしい気分だ」チチパスがモンテカルロで2年ぶり3度目の優勝を飾る!トップ10へ返り咲きも確定<SMASH>

中村光佑

2024.04.15

今大会、準決勝では全豪覇者のシナー、決勝ではクレー巧者のルードを破ったチチパスは、通算11度目のツアータイトルを獲得した。(C)Getty Images

 男子テニスツアー「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」(4月7日~14日/モナコ・モンテカルロ/クレーコート/ATP1000)は現地14日にシングルス決勝を実施。第12シードのステファノス・チチパス(ギリシャ/世界ランク12位)が、第8シードのキャスパー・ルード(ノルウェー/同10位)を6-1、6-4のストレートで下し、同大会2年ぶり3度目の優勝を飾った。

 モンテカルロでは2021年と22年に連覇を飾っているチチパスは今大会、アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/5位)やカレン・ハチャノフ(ロシア/17位)らを破って勝ち上がると、準決勝では1月の全豪オープンで四大大会初優勝を達成したヤニック・シナー(イタリア/2位)に6-4、3-6、6-4のフルセットで勝利。2月の「ミフェル・テニス・オープン」(メキシコ・ロスカボス/ATP250)準決勝で敗れていたルードとの決勝へ駒を進めていた。

 決勝ではチチパスが攻撃的なプレーと粘りのディフェンスで主導権を掌握。バックハンドのダウン・ザ・ラインやフォアハンドの強打も冴えわたり、相手を深く押し込みながらポイントを積み重ねていく。第1セットは1ゲームしか与えない完璧なプレーを披露し、36分でセットアップとした。

 第2セットは一転、終盤まで互いに一歩も譲らない緊迫の展開となる。その中で計8つのブレークポイントを全てセーブするなど勝負強さを見せたチチパス。両者キープを継続して迎えた第10ゲームでは、正確なリターンとストロークを起点にブレーク及びマッチポイントを取得すると、最後は得意のフォアのウィナーを決め、1時間37分で試合を締めくくった。
 
 思い出のモンテカルロで今季初優勝並びに通算11度目のツアータイトルを獲得したチチパスは、試合後に感極まった様子を見せながらオンコートインタビューに回答。2月に経験した約5年ぶりのトップ10陥落をはじめ、これまでの苦しかった時期を回顧しつつ、次のように喜びと感謝の言葉を口にした。

「とても難しい時期を過ごしてきたから、表彰台に戻ること、大会で優勝することは本当に素晴らしい気分だ。この瞬間を可能にしてくれた家族や友人、そしてもし神様がいるのなら、どれだけ感謝してもしきれない。この旅の陰で支えてくれた全ての人に本当に感謝している。3度目の(モンテカルロ)優勝は1度目と2度目よりもさらに特別だ。僕にとっては信じられないほどの勝利でもある。今日は勝利の瞬間まで非常に緊張した。とてもうれしいよ」

 最後に25歳の若武者は、開幕前にチームメンバーと交わした約束を明かした上で、今大会の自身のパフォーマンスをこう振り返った。「チーム全員に全力を尽くすと約束したから、僕は自分のテニスを見せる必要があった。終始僕のプレーは一貫していて、様々なショットをうまく混ぜることができた」

 昨年2月のロスカボス以来約1年2カ月ぶりのツアー優勝を手にしたチチパスは、大会後に更新される世界ランキングで約2カ月ぶりのトップ10復帰が確定。一方で準優勝のルードも10位から6位に浮上することとなった。

文●中村光佑

【動画】チチパスVSルードの「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」決勝ハイライト

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