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【1日3分間のメンタル強化法 第8回】パートナーの気持ちを考える“バディ精神”が自身の成長につながる<SMASH>

スマッシュ編集部

2024.04.20

ダブルスではパートナーが気持ちよくプレーできる雰囲気を作ろう。※写真はイメージ(C)Getty Images

 テニス競技はメンタルによって大きく結果が左右されるスポーツです。しかし、メンタルを強化したいけれど「なんか大変そうだ」と敬遠している人はいないでしょうか。

 本シリーズでは一般プレーヤーに向けて、伊達公子氏や浅越しのぶ氏といった日本テニス界をけん引したトップ選手の指導経験を持つメンタルアドバイザー椙棟紀男氏に、簡単に身に付くメンタルの強化方法を伝授してもらいます。

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 人間は確かな目標と応援してくれる人がいれば頑張れるものです。あなたの側に応援しくれる人はいますか?

 メジャーリーグのヤンキースで活躍した松井秀喜選手。彼の父親は、少年時代の松井選手に「秀喜、お前は努力できる才能を持っている」と言い続けたと聞きました。継続することの難しさは誰もが経験しているでしょう。それでも、励まし、応援し続けてくれる人がいれば、努力し続けることも可能になるのです。

 もしもバディ(パートナー)が、あなたに本気で注意をしてくれたり、何かを言い続けてくれたら人生は変わると思いませんか? 共通の目的を持った仲間の中から、互いに刺激し合える友人とバディが組めたら最高だと思いませんか?
 
 私が考える"バディ精神"とは、お互いが「お前の成功が、オレの成功」と考え、「相手を伸ばしてあげよう」という基準で行動することです。決して自己犠牲ではなく、相手を思う気持ちが、結果的に自分をも成長させてくれることになるわけです。そして将来「現在の自分があるのは、君のおかげ!」と言える関係が本来のバディの姿なのです。

 テニス競技の場合、ダブルスではパートナー(バディ)が必要です。2人の相性でゲームの結果は大きく違ってきます。

 パートナーが大活躍してくれたら試合に勝てるため、強い選手と組もうと考えますか? それは短絡的です。誰と組むかではなく、組んだ相手と最高のバディになれるように、「優しさと厳しさ」を持って接することです。

 相手を理解し、良い点は褒めて、間違っていると思ったら厳しいことも言いましょう。言い合いになっても腹を割って話し合うことです。相手がつらい時は、側で励まして乗り越えます。そうしたやり取りを通して、バディが誕生していくのです。

 試合では相手が気持ちよくプレーできる雰囲気を作っていきましょう。そうすれば良プレーも出て、試合の勝利も人生の友も、手に入ります。

構成●スマッシュ編集部
※スマッシュ2020年10月号から抜粋・再編集

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