産休を経てカムバックを遂げた女子テニス元世界ランク1位の大坂なおみ(現197位)が、クレーシーズン2戦目として臨んだWTA1000大会「ムチュア・マドリード・オープン」(4月23日~5月5日/スペイン・マドリード)。現地25日にシングルス2回戦が行なわれ、大坂は第15シードのリュミドラ・サムソノワ(ロシア/17位)と対戦。2-6、6-4、5-7のフルセットで敗れ、3回戦進出を逃した。
現地24日の初戦でラッキールーザー(予選敗者が繰り上がる措置)のグリート・ミネン(ベルギー/同69位)に6-4、6-1で快勝した大坂。今回顔を合わせたサムソノワとは3月の「BNPパリバ・オープン」(アメリカ・インディアンウェルズ/ハードコート/WTA1000)の2回戦で1度だけ対戦しており、この時は大坂が7-5、6-3のストレートで勝利していた。
だが今大会は大坂の苦手とするクレーコート。約1カ月ぶりの再戦となったこの試合はインディアンウェルズとは異なり、序盤から大坂が安定したストロークを見せるサムソノワに主導権を握られる苦しい展開。第1・第3ゲームでサービスダウンを喫しそのまま第1セットを落としてしまう。
第2セットも大坂は先にブレークを献上。第4ゲームでブレークバックに成功するも直後の第5ゲームで自身のサービスを破られなかなか流れをつかむことができない。それでもセット終盤に入るとサムソノワがプレーを乱しアンフォーストエラーを量産。それに助けられる形で大坂が第7ゲームから4ゲームを連取し、2-4とリードされたところから逆転でセットオールへと持ち込んだ。
勝負のファイナルセットはシーソーゲームに。第3ゲームで2本のダブルフォールトを皮切りにサービスダウンを許した大坂だったが、続く第4ゲームですぐに気持ちを切り替えブレークバックに成功。その後も大坂はドロップショットを随所に入れてくるサムソノワに何とか食らいつきながらサービスキープを継続する。しかし5-5で迎えた第11ゲームでは大坂が痛恨のブレークを喫して勝負あり。2時間22分に及ぶ熱戦をものにできず2回戦敗退となった。
勝ったサムソノワは試合後のインタビューで大坂の奮闘ぶりを称えつつ、次のように喜びを語った。「信じられないほどうれしいし、この試合に勝ったことが信じられない。何試合か負けが続いていて、簡単ではない時期を過ごしている中で今日の試合に臨んだわ。6-2、4-2でリードしていたから、今日の試合展開はクレイジーだった。彼女(大坂)は素晴らしいプレーをしていたわ」
敗れはしたものの、苦手なクレーで質の高いパフォーマンスを披露した大坂。多少なりとも赤土のサーフェスでのプレーに自信を見出すことができたのではないだろうか。クレーシーズンの最高峰となる「全仏オープン」(5月26日~6月9日/フランス・パリ/四大大会)に向け、ここからの挽回を期待したい。
文●中村光佑
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だが今大会は大坂の苦手とするクレーコート。約1カ月ぶりの再戦となったこの試合はインディアンウェルズとは異なり、序盤から大坂が安定したストロークを見せるサムソノワに主導権を握られる苦しい展開。第1・第3ゲームでサービスダウンを喫しそのまま第1セットを落としてしまう。
第2セットも大坂は先にブレークを献上。第4ゲームでブレークバックに成功するも直後の第5ゲームで自身のサービスを破られなかなか流れをつかむことができない。それでもセット終盤に入るとサムソノワがプレーを乱しアンフォーストエラーを量産。それに助けられる形で大坂が第7ゲームから4ゲームを連取し、2-4とリードされたところから逆転でセットオールへと持ち込んだ。
勝負のファイナルセットはシーソーゲームに。第3ゲームで2本のダブルフォールトを皮切りにサービスダウンを許した大坂だったが、続く第4ゲームですぐに気持ちを切り替えブレークバックに成功。その後も大坂はドロップショットを随所に入れてくるサムソノワに何とか食らいつきながらサービスキープを継続する。しかし5-5で迎えた第11ゲームでは大坂が痛恨のブレークを喫して勝負あり。2時間22分に及ぶ熱戦をものにできず2回戦敗退となった。
勝ったサムソノワは試合後のインタビューで大坂の奮闘ぶりを称えつつ、次のように喜びを語った。「信じられないほどうれしいし、この試合に勝ったことが信じられない。何試合か負けが続いていて、簡単ではない時期を過ごしている中で今日の試合に臨んだわ。6-2、4-2でリードしていたから、今日の試合展開はクレイジーだった。彼女(大坂)は素晴らしいプレーをしていたわ」
敗れはしたものの、苦手なクレーで質の高いパフォーマンスを披露した大坂。多少なりとも赤土のサーフェスでのプレーに自信を見出すことができたのではないだろうか。クレーシーズンの最高峰となる「全仏オープン」(5月26日~6月9日/フランス・パリ/四大大会)に向け、ここからの挽回を期待したい。
文●中村光佑
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