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各国の五輪テニス代表は? シナー、ジョコビッチ、アルカラス、シフィオンテクらトップが出場。引退間近のナダル、マリーも<SMASH>

スマッシュ編集部

2024.07.10

男子は今年の全仏優勝のアルカラス(左上)に全豪Vのシナー(右上)、昨年の全米王者ジョコビッチ(左下)、女子は今年の全仏を制したシフィオンテク(右下)らがパリ五輪に顔を揃える。(C)Getty Images

 国際テニス連盟(ITF)が「パリ五輪テニス競技」(フランス・パリ/7月27日~8月4日/クレーコート)のエントリーリストを発表した。出場権は6月10日付の世界ランキングを基に決定され、日本選手では公傷制度が適用された錦織圭と大坂なおみに加え、ダニエル太郎、内島萌夏がシングルスで、青山修子/柴原瑛菜がダブルスで権利を獲得している。

 パリ五輪のテニス競技には、41カ国から184人の選手が参加し、5種目(男女シングルスとダブルス、混合ダブルス)で競い合う。シングルスは男女各64ドローで各国各4人まで、ダブルスは男女各32ドローで各国各2チームまで出場可能。ただし合計で1カ国男女各6名までに制限される。なお、混合ダブルス16チームのエントリーは7月24日に決定する。

 各国代表選手の顔ぶれを見ると、男子はヤニック・シナー(イタリア/世界ランク1位)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア/同2位)、カルロス・アルカラス(スペイン/同3位)、アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/同4位)など、ランキング上位から概ね順当に名を連ねており、現在265位のラファエル・ナダルも公傷制度によりエントリー。既報の通り、ナダルはアルカルスとの豪華ペアでダブルスにも出場する。

 また、ウクライナに軍事侵攻したロシアと同盟国ベラルーシ出身の選手ついて、国際オリンピック委員会(IOC)は個人の中立選手としての参加を認めており、世界5位のダニール・メドベージェフ(ロシア)が出場。一方で、東京五輪の混合複金メダリストで同6位のアンドレイ・ルブレフ(ロシア)や、同じく東京五輪の男子単銀メダルで同22位のカレン・ハチャノフ(ロシア)は辞退している。
 
 女子もイガ・シフィオンテク(ポーランド/同1位)、ココ・ガウフ(アメリカ/同2位)、エレーナ・ルバキナ(カザフスタン/同4位)、ジェシカ・ペグラ(アメリカ/同5位)らトップ選手の名がリストに並ぶ。しかし同3位のアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ)と同10位のオンス・ジャバー(チュニジア)、同12位のダリア・カサキナ(ロシア)、同13位のマディソン・キーズ(アメリカ)らはスキップすることを表明している。

 また、過去の五輪で金メダルに輝いた選手や、四大大会優勝者に与えられるITF枠は、2度の五輪単金メダリストのアンディ・マリー(イギリス)や、2008年北京大会複金メダリストのスタン・ワウリンカ(スイス)、18年全豪を制したキャロライン・ウォズニアッキ(デンマーク)らが獲得。ちなみに、ダブルスにも出場するマリーは、先日のウインブルドンでも共に戦った兄のジェイミーではなく、ダニエル・エバンスと組む。

 なお、パリ五輪ではランキングポイントや賞金が発生しないことや、シーズン外れのクレー開催であることなどから、同時期に別の大会への出場を選ぶ選手も少なくない。アメリカで行なわれる「ムバダラ・シティDCオープン」には、先述のハチャノフやサバレンカ、ジャバー、カサキナ、キーズの他、アメリカ勢のフランシス・ティアフォー(13位)とベン・シェルトン(14位)、さらに五輪出場権のデ杯条件をクリアしていないグレゴール・ディミトロフ(ブルガリア/同10位)といった上位勢が、こぞって出場する予定だ。

※記録に誤りがあり、修正しました。
構成●スマッシュ編集部

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