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海外テニス

ATPカップで大活躍!身長170cmのテニスプレーヤー西岡良仁は、Youtubeでテニスの普及も行なう五輪イヤー注目の選手!

スマッシュ編集部

2020.01.09

世界ランク72位の西岡良仁。身長170cmとトップ100位以内では最も小柄な体格だが、抜群の配球センスと俊敏なフットワークは必見だ。(C)Getty Images

世界ランク72位の西岡良仁。身長170cmとトップ100位以内では最も小柄な体格だが、抜群の配球センスと俊敏なフットワークは必見だ。(C)Getty Images

 今季初開催となった男子テニスの国別対抗戦「ATPカップ」は大会6日目を終え、決勝トーナメントに進出する8カ国が決定した。大会前、エースの錦織圭に加え、3番手の内山靖崇が欠場する事態に見舞われた日本だったが、開幕からウルグアイ、ジョージアを下し2連勝。8日にはスペインに敗れ、決勝トーナメント進出はならなかったが、大健闘を見せた。

 なかでも24歳、世界ランキング72位の西岡良仁は、45位のパブロ・クエバス(ウルグアイ)、26位のニコラス・バシラシビリ(ジョージア)にストレート勝ちを収め、8日のスペイン戦では世界1位のラファエル・ナダルに6-7(4)、4-6と善戦を繰り広げた。日本の男子テニスは錦織だけではないことを全世界にアピールした西岡良仁とはどんな人物か紹介しよう。

  ◆   ◆   ◆

 1995年9月27日、三重県に生まれた西岡は、テニスコーチをする両親の影響でプレーを始めると、とにかく負けず嫌いだった性格から瞬く間に上達していった。小学校低学年頃から試合に出始め、2007年には全国小学生テニス選手権大会、全国選抜ジュニアテニス選手権大会で優勝。輝かしい成績で日本テニス界の期待の星として有望視されるようになった。

 さらなる高みを目指した西岡は、錦織も在籍するアメリカの名門テニススクール、IMGアカデミーへの留学を希望する。日本テニス協会名誉顧問である盛田正明氏が私財を投じて行なっている奨学金制度『盛田正明テニスファンド』(※現在は財団法人)の選考を受けるようになる。ところが、ここで思わぬ壁にぶつかってしまう。ジュニア時代に十分な戦績を残しながら、まさかの2度落選――。
 
 しかし、西岡はアメリカ留学を諦めなかった。中学3年生の秋、三度目の正直でついに選考をクリアし、IMGテニスアカデミーへの留学を実現させる。アメリカでもそのガッツを武器にメキメキと上達していき、2014年には18歳でプロ転向。同年8月に全米オープンの予選を勝ち抜き、初のグランドスラム出場を果たした。

 その後も着実に成績を上げ、2017年3月には自己最高の58位を記録。2018年9月に行なわれた深センオープンでは、日本人男子5人目となるツアー優勝を果たした。昨年8月のウエスタン&サザン・オープンでは、予選から格上の選手を立て続けに破り、本戦2回戦で錦織との日本人対決が実現。7-6(2)、6-4で勝利し、自身初のトップ10選手から勝ち星を挙げた。

 また、西岡はコート外でもテニスの普及活動に力を注いでいる。2017年6月には「yoshi'sチャンネル」の名でYoutubeチャンネルを開設し、これまでに選手同士の対談、大会の舞台裏、トレーニング動画などを配信している。日本でのテニスの認知度は、他のスポーツと比べると高いとは言えない。選手からこうした形で発信をすることで、少しでも多くの人に興味を持ってもらうきっかけになるという思いからスタートさせた。

 今後は、1月20日から始まる全豪オープンに出場予定。身長170cmと小柄な体格だが、抜群の配球センスと俊敏なフットワーク、そして決して諦めないガッツは、五輪イヤーの今年、絶対注目のテニスプレーヤーだ。

構成●スマッシュ編集部
 
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