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海外テニス

【パリ五輪】テニスで金メダル獲得の37歳ジョコビッチ、2028年のロス五輪も「プレーしたい」と意欲!<SMASH>

中村光佑

2024.08.06

パリ五輪で生涯ゴールデンスラムを達成したジョコビッチ。それでもまだ野心は尽きず、4年後のロス五輪出場に意欲を示した。(C)Getty Images

パリ五輪で生涯ゴールデンスラムを達成したジョコビッチ。それでもまだ野心は尽きず、4年後のロス五輪出場に意欲を示した。(C)Getty Images

 パリ五輪テニス競技(7月27日~8月4日/クレー)の男子シングルスで悲願の金メダル獲得を果たした世界ランク2位のノバク・ジョコビッチ(セルビア/37歳)が、決勝戦後の記者会見に登場。4年後の2028年に開催されるロサンゼルス(以降ロス)五輪への出場に意欲を示した。

 これまで五輪には4度出場するも、21年の東京を含めうち3度は準決勝で敗れていたジョコビッチ。最高成績は08年北京大会の銅メダルで、五輪にはとことん“縁のない選手”と言われ続けてきた。

 だが今大会のジョコビッチは違った。今年6月に手術を決行した右ヒザを痛めながらも持ち前の忍耐強さを発揮して勝ち上がり、現地4日の決勝では先のウインブルドン決勝で完敗を喫していた21歳の若きヒーロー、カルロス・アルカラス(スペイン/同3位)に7-6(3)、7-6(2)で勝利。この結果自身初となる五輪での金メダルを勝ち獲るとともに、男女を通じて史上5人目となる生涯ゴールデンスラム(キャリアで全ての四大大会と五輪を制すこと)の偉業を達成した。

 全試合ストレート勝ちを収めてついに表彰台の真ん中に立ったジョコビッチは、記者団に対し改めて次のように喜びを口にした。

「2012年のロンドン五輪で旗手として開会式に臨んだことが、今日まではアスリートとして最高の気分を味わった瞬間だと思っていた。今こうして37歳で、全仏とウインブルドンを立て続けに制し、現在世界最高のプレーヤーであろう21歳の選手と対戦して勝ったわけだが、これ(金メダル獲得)はおそらく僕がこれまでに達成したこのスポーツでの最大の成功だと言えるだろう」
 
 五輪での金メダルとキャリアゴールデンスラムをようやく手に入れ、これにてテニス界における重要な功績はほぼコンプリートしたジョコビッチ。それにもかかわらず彼の野心はまだ尽きていないようだ。

 愛国心が非常に強いことで知られる37歳の鉄人は「特にオリンピックやデビスカップ(男子国別対抗戦)で国を代表してプレーするのは楽しいよ」と述べつつ、なんと自身が41歳を迎えた後に開かれる28年夏のロス五輪でも「プレーしたい」とコメント。

 程なくして突如会見に出席したセルビア代表主将のビクトル・トロイツキ氏にこの発言を笑われると、「彼(トロイツキ氏)は、ロス五輪でプレーするという僕の目標をからかっている。彼が笑っているのは、それが非現実的だと思っているからなのか、それとも、『よし、この僕とあと4年一緒にいれる』と思っているからなのかはわからない」とジョコビッチは冗談めかして語った。

 確かに41歳での五輪出場は非現実的に聞こえるが、未だに無類の強さを誇るジョコビッチなら不可能ではないように思えてしまうところに、彼のすごさを実感させられる。4年後も平和の祭典でプレーする姿が見られるか、今からすでに楽しみである。

文●中村光佑

【PHOTO】男子シングルス金メダルのジョコビッチはじめパリオリンピック・パラリンピックのテニス競技のメダリストたち

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