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国内テニス

【全日本ジュニアテニス選手権】18歳以下男子は逸﨑獅王が栄冠に輝く!女子は野口紗枝が優勝<SMASH>

前道右京(スマッシュ編集部)

2024.09.07

優勝を飾った逸﨑(左)と野口(右)。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

優勝を飾った逸﨑(左)と野口(右)。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

 全国各地の予選を勝ち抜いたジュニアたちが頂点を目指す大会「ユニクロ全日本ジュニアテニス選手権2024」が8月26日から9月6日まで有明テニスの森テニスコートで開催され、大会最終日には、男女18歳以下の単複決勝が行なわれた。

 男子シングルス決勝では、第11シードの逸﨑獅王(関西・トップランAIOI)が第1シードの富田悠太 (関西・ノア・テニスアカデミー神戸垂水)を6-4、2-6、6-2のフルセットで破り、優勝を飾った。

 試合序盤は「順調にプレーできた」という逸崎。富田の精度の高いストロークに惑わされず、強力なフォアハンドで先に仕掛ける。自分のリズムでポイントを奪い、第1セットを6-4でリード。しかし、第2セットでは富田のどんな球も返球する粘り強いプレーに集中力を切らし、セットを奪われてしまう。

 流れは富田に傾きつつあったが、今大会の逸崎には“自信”があった。昨年の全日本ジュニアでベスト4と悔しい結果に終わり、そこから1年間トレーニングを積み重ね「誰にも負けないくらい努力した」ことで、劣勢下でも自分を信じてプレーできるようになったという。

 勝負の第3セットで、第5、7ゲームでブレークに成功した逸崎。サービング・フォー・ザ・チャンピオンシップでは、最後の力を振り絞り反撃してくる富田に対して、持ち前のフォアで攻めの姿勢を貫く。最後はサービスで決め、勝利の瞬間、逸崎はコートに大の字に倒れ込んだ。

 先月のインターハイでは決勝で悔しい思いをした分、「今大会は絶対に優勝する」と大会を通じてその気持ちは揺らがなかったという。決勝戦を終えた逸崎は「とてもうれしい」と安堵の表情を浮かべた。
 
 一方女子シングルス決勝は、第7シードの野口紗枝(関東・レニックステニススクール) が6-2、6-3のストレートで井手葵 (九州・沖縄尚学高校) に勝利。昨年大会16歳以下のカテゴリーに続いて2年連続優勝を達成した。

 先月のインターハイで優勝を飾り好調を維持していた野口。ただ今大会は、インターハイの砂入り人工芝コートから、ハードコートへの速いサーフェスの変化に苦しんだという。1回戦からセットを奪われた野口は、準々決勝で第4シードの名雪芹(関東/Team Yuka)に6本のマッチポイントを凌いで、準決勝、そして決勝へと駒を進める。

 厳しい試合を乗り越えたことで気楽にプレーできるようになったという野口は、決勝で序盤からアグレッシブなプレーを披露。井手のフラット系のストロークにも屈せず、ストレートで勝利をつかんだ。

「うれしいし、頑張ってきて本当によかった」と喜びを語る野口。また、昨年から成長した点を問われると、「競った場面でも守りに入らずに、自分からポイントを取りに行くことができたこと」と回答。今後はプロの道を志し、「色々な方に刺激をもらって、上を目指して頑張っていきたい」と意欲を語った。

 また男子ダブルス決勝は、土海悠太/木村一翔(中国・関西高校) が、第8シードの上田頼/稲木友望(関東・MSS橘テニスアカデミー/Team YUKA) に7-5、6-4で勝利。女子は第5シードの川崎このは/網田永遠希(中国・野田学園高校)が、井手葵/水口由貴(九州・沖縄尚学高校)を6-4、6-2で下し優勝を飾った。

 18歳以下の結果は以下の通り。

◆男子シングルス決勝
逸﨑獅王(関西・トップランAIOI) [11] 〇 6-4、2-6、6-2 ●富田悠太 (関西・ノア・テニスアカデミー神戸垂水) [1] 

◆男子ダブルス決勝
土海悠太/木村一翔(中国・関西高校) 〇 7-5、6-4 ●上田頼/稲木友望(関東・MSS橘テニスアカデミー/Team YUKA) [8] 
 
◆女子シングルス決勝
野口紗枝(関東・レニックステニススクール) [7]〇 6-2、6-3 ●井手葵 (九州・沖縄尚学高校)

◆女子ダブルス決勝
川崎このは/網田永遠希(中国・野田学園高校)[5] 〇 6-4、6-2 ●井手葵/水口由貴(九州・沖縄尚学高校)
 
[ ]内の数字はシード番号

※各カテゴリーのシングルス男女優勝者8名には副賞として、またフェアかつベストプレーの姿勢で臨んだ選手を全カテゴリーの中から男女1名ずつを大会推薦として、米フロリダにあるIMGテニスアカデミーの合宿に招待される。

取材・文●前道右京(スマッシュ編集部)

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