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躍進中の山口芽生が両手バックの強打を指南。フルスイングよりもタイミングの早さを重視!【プロが明かすテニス上達法】<SMASH>

スマッシュ編集部

2024.11.02

山口芽生プロが両手バックの強打で意識しているのは、アゴを引き真っすぐの姿勢でボールに入ること(3~4コマ目)。そして大振りせず、早いタイミングで打つことだ(5~7)。写真:THE DIGEST写真部

 プロテニス選手は、高度なショットをいとも簡単に叩き込む。なぜあんなボールが打てるのか? その秘訣をプロ本人に明かしてもらうシリーズ。今回は高校に行かずにプロの道に進み、現在300位台まで世界ランクを上げている山口芽生選手が登場。両手バックハンドでの強打のポイントを教えてくれた。

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 バックハンドは、フォアと比べると爆発力という点では劣りますが、安定感は高く、確実にミスは少ないですね。攻める際はカウンターのような感じで、自分の中では合わせる感覚で打ち、正確に入れる自信があるショットです。厚い当たりでエースを取ったりもしますが、すごく叩いているつもりはなく、フルスイングするよりもタイミングを重視しています。

 早いタイミングで打つために技術的に意識しているのは、ボールに入る時に、いかにいい形でセットできるかということです。どこにボールが来ても、上体が前に倒れずに真っすぐの姿勢で入れている時は(写真4コマ目)、いいショットが打てているし、逆に前に突っ込んでいる時はミスになりますね。
 
 そうならないためには、右肩が下がらないように構えるのがポイントです。アゴと右肩がくっつくぐらい近づけると(3コマ目)、上体が前傾せずにいい姿勢が保てます。

 それに、腕も大きく使えますね。腕がガチガチに縮こまったりせず、力が適度に抜けて、時間をゆったり長く使って振っていけるイメージです。右肩が下がると腕も窮屈になってしまいます。

 ボールを捉えたら、あまり大振りしません(5~7コマ目)。私のバックハンドは前に強く押す感じではなく、インパクトだけに集中し、あとは惰性。打った後は何もしない感じです。当たってボールが離れちゃったら、もうどうにもならないですから。


【プロフィール】山口芽生/やまぐちめい
1999年6月14日、東京都生まれ。159cm、右利き。高校に行かず国内のJTA大会、ジュニア大会を回って力を付け、17歳でプロ転向。攻撃的なストロークを武器に国内外を転戦し、2021年にポルトガルでITFツアー初優勝。今年の東レPPOでは予選を勝ち上がり初のWTAツアー本戦入りを果たした。自己最高世界ランク362位、国内ランク14位。所属:フリー。

構成●スマッシュ編集部
取材協力●SBCドリームテニスツアー
※『スマッシュ』2023年3月号より再編集

【連続写真】山口芽生の高い打点から強打した両手バックハンド『30コマの超分解写真』

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