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海外テニス

ロサンゼルスの山火事で女子テニス選手たちが支援の輪。元LA在住者のキーズは2万ドル寄付<SMASH>

スマッシュ編集部

2025.01.13

多くの女子選手がロサンゼルス火災の被災者を気遣い、アメリカ人のガウフ(左)やキーズ(右)は寄付を表明した。(C)Getty Images

多くの女子選手がロサンゼルス火災の被災者を気遣い、アメリカ人のガウフ(左)やキーズ(右)は寄付を表明した。(C)Getty Images

 米国・ロサンゼルスで1月7日に発生した史上最大規模とも言われる山火事は、今なお鎮火に至らず被害が拡大している状況だ。それを受け、現在「全豪オープン」に参加しているWTA(女子テニス協会)のトップ選手たちも、被災者への支援や気遣いの声を挙げている。

 世界ランク19位のドナ・ベキッチ(クロアチア)は、この災害の間接的な被害を受けた選手と言える。彼女のコーチであり、元ダブルス1位の名手パム・シュライバー(アメリカ/62歳)は家族の世話のためロサンゼルスにおり、全豪でプレーするベキッチに帯同できなかった。

 12日の1回戦でディアーヌ・パリー(フランス/66位)に勝利し、ひとまず好スタートを切ったベキッチは、試合後の会見でシュライバーや被災地の人々を心配した。「彼女(シュライバー)にとってはとても難しい状況です。彼女の家は今のところ大丈夫ですが、多くの人が全てを失い、ひどい状態になっています」

 勝利直後にテレビカメラのレンズに「LA」の文字を記したベキッチは、「今年のプレシーズンはLAで行なったので、2週間前に行ったばかりなんです。彼女がここにいないのは本当に寂しい。私たちは毎日連絡を取り合っているし、全てがうまくいくことを願っています」と言葉を続けた。
 
 アメリカの最上位選手であるココ・ガウフ(3位)は、救世軍と提携した『テニスチャンネル』の救援活動に賛意を示し、SNSを通してこう呼びかけた。「火災と戦っている消防士や救急隊員、特に給料をあまりもらっていない受刑者の消防士たちに最大の感謝を送ります。私たちはあなた方を愛しています」

 現地の報道では、10日朝までに約940人の受刑者の消防士が派遣され、即戦力として消火活動に協力しているという。賃金は1日当たり最高10.24ドル(約1615円)で、現場派遣されると時給1ドルが加算されるとのことだ。

「南カリフォルニアの皆さん、頑張ってください。私は支援し、寄付し、再建を手伝うためにここにいるつもりです」とガウフはエールを送っている。

 かつてロサンゼルスに住んでいたマディソン・キーズ(アメリカ/14位)の行動も迅速だ。彼女は市の消防署に2万ドル(約315万円)を寄付。「地域を守るためにたゆまぬ努力を続けている、信じられないほど勇敢な消防士たちを支援する」との思いを込めた。そして、かつて“故郷”と呼んだロサンゼルスの住民に向け「私の思いは影響を受けた全ての家族と一緒です。どうかご無事でいてください」と励ました。

 その他では、ジェシカ・ペグラ(アメリカ/6位)がちょっと変わった方向からサポート。犬救済チャリティ団体「A Lending Paw」の創設者である彼女は、オンライン・フォロワーに伝える情報の中で、火災で避難している何百匹もの動物たちを助ける方法を紹介している。

 テニス界における被災地支援の輪は今後ますます広がっていくことだろう。一刻も早く火事が収束し、これ以上の被害が出ないことを願うばかりだ。

構成●スマッシュ編集部

【画像・動画】テレビカメラのレンズに「LA」の文字を書き込むベキッチと、消防士や被災者にエールを送るガウフ

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