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海外テニス

小田凱人、全豪車いすテニス連覇ならず…。決勝で宿敵に敗れ「自分の力を100%出せたわけではない」<SMASH>

スマッシュ編集部

2025.01.25

全豪オープン車いすテニス、決勝で小田凱人(左)はヒューエット(右)に敗れ、連覇を逃した。(C)Getty Images

全豪オープン車いすテニス、決勝で小田凱人(左)はヒューエット(右)に敗れ、連覇を逃した。(C)Getty Images

 テニス四大大会「全豪オープン」は現地1月25日に大会14日目を迎え、車いすテニスの男子シングルス決勝が行なわれた。第1シードの小田凱人(世界ランク1位/18歳)は第2シードのアルフィー・ヒューエット(イギリス/同2位/27歳)との“頂上決戦”に臨んだが、4-6、4-6で敗れ、大会2連覇はならなかった。

 小田にとってヒューエットは宿命のライバル。これまでの小田のグランドスラム(四大大会)4勝のうち3勝は決勝でヒューエットを破ったものだ。過去の対戦成績は小田の10勝8敗で、昨年のパリパラリンピック決勝を含め5連勝中だが、直近3試合は全てフルセットで、実力は拮抗している。

 小田は今大会1セットも落とさずに決勝進出。2回戦では世界14位の眞田卓を6-1、6-0、準決勝では同3位のマルティン・デラプエンテ(スペイン)を6-1、6-1と全く寄せ付けない強さを見せてきた。一方のヒューエットも失セット0で盤石の状態。決勝は両雄が持ち味を発揮して好ゲームとなった。

 果敢に強打を繰り出してウイナーを奪う小田と、巧みな配球とコースの厳しさで対抗するヒューエット。小田は立ち上がり、ミスも多かったが、第2ゲームで0-40から計5本のブレークポイントを凌いでサービスキープすると流れに乗る。以降は連続でラブゲームキープし、3-4まで互角の展開。

 しかし、相手の動きをよく見て逆を突いたり、スピン量を変えてタイミングを外すなど、ヒューエットの頭脳的な揺さぶりに屈し、第8ゲームをダウン。すぐブレークバックしたが次のサービスゲームでも再び崩され、4-6で小田は第1セットを奪われた。15本のウイナーを奪うも、17本のアンフォーストエラーを犯したのが響いた。
 
 第2セット、ヒューエットはかさにかかって攻めてくる。前に入ってリターンを叩き、小田にプレッシャーをかけて第2ゲームを早々にブレーク。小田も臆することなく攻め続けるが、無理な強打やネットダッシュも多くなり、思うようにポイントに結び付けられない。

 0-3とリードされた第4ゲーム、3本のブレークポイントを凌いでサービスキープし、第6ゲームでも2本のブレークポイントを跳ね返す粘りを見せた小田。最後まで諦めない姿勢が、勝利の女神に届きかけた場面もあった。

 3-5とリードされたヒューエットのサービスで、小田は30-0から4ポイントを連取し値千金のブレークに成功! 実質タイに追いついた。しかし4-5で迎えたサービスゲーム、小田はヒューエットの渾身のアタックを受け、30-40からサービスダウン。猛追及ばず1時間36分でついに力尽きた。


 試合を終えてWOWOWのオンコートインタビューに応じた小田は、「すごく悔しいし、昨日まですごく調子が良かったので、今日こういう結果になって、もうちょっと頑張れたなと言う感じです」とコメント。「自分の力を100%出せたわけではない」と無念の様子だった。

 小田はこれでパラリンピックから続けてきたマッチ連勝が20でストップ。史上3位タイに並ぶグランドスラム5勝目も足踏みとなった。ヒューエットはこれがGS10勝目。トップはレジェンド国枝慎吾の28勝となっている。

構成●スマッシュ編集部

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