前回は負けた後のテニス選手の様子について紹介しました。今回は負けた選手に対して、指導者や家族はどう対応するといいのかについてです。選手によって敗北後の態度が違うように、周りの対応も選手によって違ってきます。
コンビを組んで長い場合は、ある程度のさじ加減で対応の仕方がわかると思います。コーチに就いたばかりだと、繊細な部分だけに、どこまで踏み込んでいいのか、声をかけるタイミングなど、考えることになるでしょう。
選手によって違いがあるとはいえ、負けた直後は何も頭に入ってこないことが多いです。だからといって、負けて落ち込んでいる時に1人で放置されるのは寂しいものなので、無言だったとしても一緒に歩いたり、側にいてくれる存在は大事だったりします。
コーチが声をかけて話をするタイミングは、クールダウンぐらいのことが多いですね。無理そうだったら、もう少し時間を取ってからになります。ただ、寄り添っていると感じられる距離感はあった方が好ましいように思います。
コーチの言葉が冷静に入ってくるタイミングですが、私は結構時間がかかる方でした。客観的なコーチの見方と、自分が感じていることが一致することもあれば、一致しないこともあります。コーチの話を聞くことで、余計に考えることが増える場合も、納得できる場合もありました。そして、コーチの言葉は客観的なものばかりではなく、同調してくれる部分も必要だったりします。
どの敗北も負けたことに変わりはありませんが、ひどく落ち込む負けは年に2、3回あったら多い方で、だいたいそれ以下です。そういう時は、おそらくコーチは声をかけられない状態でしょう。あまりに酷すぎて笑うしかない時などは、コーチともすぐに話せたり素直に聞けたりしますね。
コーチではなく家族や友人は、精神安定剤という役割が大きいです。いてくれることで試合のことを忘れさせてくれたり、落ち込みを半減させてくれる存在です。テニスの勝敗にかかわらず、いつも同じ態度でいてくれる人がいることは、大きなプラスになります。勝負の世界で戦っている人は、そういう存在を見つけておくことが重要です。
文●伊達公子
撮影協力/株式会社SIXINCH.ジャパン
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選手によって違いがあるとはいえ、負けた直後は何も頭に入ってこないことが多いです。だからといって、負けて落ち込んでいる時に1人で放置されるのは寂しいものなので、無言だったとしても一緒に歩いたり、側にいてくれる存在は大事だったりします。
コーチが声をかけて話をするタイミングは、クールダウンぐらいのことが多いですね。無理そうだったら、もう少し時間を取ってからになります。ただ、寄り添っていると感じられる距離感はあった方が好ましいように思います。
コーチの言葉が冷静に入ってくるタイミングですが、私は結構時間がかかる方でした。客観的なコーチの見方と、自分が感じていることが一致することもあれば、一致しないこともあります。コーチの話を聞くことで、余計に考えることが増える場合も、納得できる場合もありました。そして、コーチの言葉は客観的なものばかりではなく、同調してくれる部分も必要だったりします。
どの敗北も負けたことに変わりはありませんが、ひどく落ち込む負けは年に2、3回あったら多い方で、だいたいそれ以下です。そういう時は、おそらくコーチは声をかけられない状態でしょう。あまりに酷すぎて笑うしかない時などは、コーチともすぐに話せたり素直に聞けたりしますね。
コーチではなく家族や友人は、精神安定剤という役割が大きいです。いてくれることで試合のことを忘れさせてくれたり、落ち込みを半減させてくれる存在です。テニスの勝敗にかかわらず、いつも同じ態度でいてくれる人がいることは、大きなプラスになります。勝負の世界で戦っている人は、そういう存在を見つけておくことが重要です。
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