女子テニスツアーのWTA1000シリーズ「ドバイ・デューティ・フリー・テニス選手権」(2月16日~22日/UAE・ドバイ/ハードコート)は、大会最終日の現地22日にシングルス決勝を実施。第12シードで期待の新星として注目を集めている17歳のミラ・アンドレーワ(ロシア/世界ランク14位)が、ノーシードで22歳のクララ・タウソン(デンマーク/同38位)を7-6(1)、6-1で下し、ツアー2勝目を飾った。
この結果17歳299日で世界最高峰の四大大会に次ぐグレードであるWTA1000シリーズでの優勝を手にしたアンドレーワ。これは同カテゴリーが2009年に創設されて以来、史上最年少での快挙である。さらには大会後に更新される世界ランキングでの初のトップ10入り(9位に浮上)も確定した。
昨年6月の「全仏オープン」で四大大会初のベスト4入りを果たすなどすさまじい成長を続けているアンドレーワの勢いは、今大会もとどまることを知らなかった。1回戦から3回戦を全てストレートで突破すると、準々決勝でも四大大会5勝を挙げている元世界1位のイガ・シフィオンテク(ポーランド/現2位)に6-3、6-3で快勝。準決勝では22年ウインブルドン女王のエレーナ・ルバキナ(カザフスタン/同7位)に6-4、4-6、6-3とフルセットで勝利して決勝へ駒を進めていた。
タウソンとの初顔合わせとなった決勝戦、アンドレーワはダブルフォールトを連発して第2ゲームでサービスダウンを喫すも直後のゲームですぐさまブレークバック。その後は互いに1ブレークずつを取り合い、第1セットはタイブレークに突入する。ここではアンドレーワが相手のミスに付け込んで主導権を握り、約1時間にも及ぶ接戦の末に第1セットを先取した。
これで勢いに乗ったアンドレーワは得意のバックハンドを軸にポイントを量産。第2セットは1-1で迎えた第3ゲームから5ゲームを連取し、1時間46分で決着をつけた。
試合後にアンドレーワはWTA(女子テニス協会)公式サイトを通じ、「WTA1000のトロフィーを横に置いて記者会見をすることを夢見ていた。ついにそれが実現した」とコメント。「ただ、これまでの優勝者たちは勝利祝いにシャンパンを飲んでいるのを見た。私はまだ17歳でお酒が飲めないから残念」とユーモアも交えて喜びを語った。
既報の通り、現在心理学者のサポートを受けているアンドレーワはメンタル面での成長を実感していると手応えを語る。NBA(米プロバスケットボール)のスーパースターで40歳にして今もなお第一線で活躍を続けるレブロン・ジェームズ(アメリカ)の言葉を教訓に決勝の大一番に臨んだことも明かした。
「普段はミスしないショットをいくつかミスしてしまったけど、“すぐに忘れて、1ポイントずつプレーすればいい”と考えた。レブロン・ジェームズのインタビューをたくさん聞いてきたけど、彼は全てがうまくいっている時は自信が持てて、良いプレーをするのも簡単だと言っていた。(つまり)調子が良くない時でもベストを尽くせるとチャンピオンになれる。今日はそれを実行しようとした」
近い将来での四大大会優勝も大いに期待できるだろう。アンドレーワの今後が非常に楽しみだ。
文●中村光佑
【動画】アンドレーワVSタウソンの「ドバイ選手権」決勝ハイライト
【画像】アンドレーワほか、全豪オープン2025で熱戦を繰り広げた女子選手たち
【関連記事】ロシアの17歳アンドレーワ、元女王シフィオンテクを破る金星!「ためらわずに打っていこうと自分に言い聞かせた」<SMASH>
この結果17歳299日で世界最高峰の四大大会に次ぐグレードであるWTA1000シリーズでの優勝を手にしたアンドレーワ。これは同カテゴリーが2009年に創設されて以来、史上最年少での快挙である。さらには大会後に更新される世界ランキングでの初のトップ10入り(9位に浮上)も確定した。
昨年6月の「全仏オープン」で四大大会初のベスト4入りを果たすなどすさまじい成長を続けているアンドレーワの勢いは、今大会もとどまることを知らなかった。1回戦から3回戦を全てストレートで突破すると、準々決勝でも四大大会5勝を挙げている元世界1位のイガ・シフィオンテク(ポーランド/現2位)に6-3、6-3で快勝。準決勝では22年ウインブルドン女王のエレーナ・ルバキナ(カザフスタン/同7位)に6-4、4-6、6-3とフルセットで勝利して決勝へ駒を進めていた。
タウソンとの初顔合わせとなった決勝戦、アンドレーワはダブルフォールトを連発して第2ゲームでサービスダウンを喫すも直後のゲームですぐさまブレークバック。その後は互いに1ブレークずつを取り合い、第1セットはタイブレークに突入する。ここではアンドレーワが相手のミスに付け込んで主導権を握り、約1時間にも及ぶ接戦の末に第1セットを先取した。
これで勢いに乗ったアンドレーワは得意のバックハンドを軸にポイントを量産。第2セットは1-1で迎えた第3ゲームから5ゲームを連取し、1時間46分で決着をつけた。
試合後にアンドレーワはWTA(女子テニス協会)公式サイトを通じ、「WTA1000のトロフィーを横に置いて記者会見をすることを夢見ていた。ついにそれが実現した」とコメント。「ただ、これまでの優勝者たちは勝利祝いにシャンパンを飲んでいるのを見た。私はまだ17歳でお酒が飲めないから残念」とユーモアも交えて喜びを語った。
既報の通り、現在心理学者のサポートを受けているアンドレーワはメンタル面での成長を実感していると手応えを語る。NBA(米プロバスケットボール)のスーパースターで40歳にして今もなお第一線で活躍を続けるレブロン・ジェームズ(アメリカ)の言葉を教訓に決勝の大一番に臨んだことも明かした。
「普段はミスしないショットをいくつかミスしてしまったけど、“すぐに忘れて、1ポイントずつプレーすればいい”と考えた。レブロン・ジェームズのインタビューをたくさん聞いてきたけど、彼は全てがうまくいっている時は自信が持てて、良いプレーをするのも簡単だと言っていた。(つまり)調子が良くない時でもベストを尽くせるとチャンピオンになれる。今日はそれを実行しようとした」
近い将来での四大大会優勝も大いに期待できるだろう。アンドレーワの今後が非常に楽しみだ。
文●中村光佑
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