専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
海外テニス

ロシアの17歳アンドレーワ、元女王シフィオンテクを破る金星!「ためらわずに打っていこうと自分に言い聞かせた」<SMASH>

中村光佑

2025.02.21

積極的なテニスを貫いた17歳のアンドレーワが元女王シフィオンテクをストレートで破るという大仕事をやってのけた。(C)Getty Images

積極的なテニスを貫いた17歳のアンドレーワが元女王シフィオンテクをストレートで破るという大仕事をやってのけた。(C)Getty Images

 女子テニスツアーのWTA1000シリーズ「ドバイ・デューティ・フリー・テニス選手権」(2月16日~22日/UAE・ドバイ/ハードコート)は、大会5日目の現地20日にシングルス準々決勝を実施。第12シードで期待の新星として注目を集めている17歳のミラ・アンドレーワ(ロシア/世界ランキング14位)が、第2シードで元世界1位のイガ・シフィオンテク(ポーランド/現2位)を6-3、6-3で下し、ベスト4進出を決めた。

 17歳での同大会4強入りは、2001年にドバイ選手権が始まって以降、史上最年少での快挙。アンドレーワは昨年の全仏オープン準々決勝でも現世界女王のアリーナ・サバレンカ(ベラルーシ/大会時2位)を破っており、18歳になる前に四大大会優勝を複数回経験している女子のツートップに勝利するという離れ業をやってのけた。

 アンドレーワとシフィオンテクは今回が2度目の顔合わせ。初回は昨年8月の「シンシナティ・オープン」(アメリカ・シンシナティ/WTA1000)準々決勝で、この時はアンドレーワが第1セットを先取したものの6-4、3-6、5-7で敗れていた。

 しかし今回のアンドレーワは1セットアップとしてからもプレーの質を落とさず、第2セットは1-3とリードされたところから2度のブレークを奪って逆転。1時間36分で見事に雪辱を果たした。

 試合後にアンドレーワはWTA(女子テニス協会)の公式サイトを通じ、「前回の試合も接戦かつタフな内容で緊張感があった。今回はアグレッシブに、ためらわずに打っていこうと自分に言い聞かせた。ある意味、それが勝利につながったと思う」とコメント。前回の敗戦を糧にシフィオンテクとの再戦に臨んだことを明かした。
 
 近年の女子テニスではシフィオンテクや大坂なおみ(元1位/現54位)をはじめ、心理学者からのサポートを受ける選手が増加傾向にあるが、まだティーンエイジャーのアンドレーワもその1人。“メンタルコントロール術”を身に付けたことが活躍の秘訣だと17歳のニューヒロインは語る。シフィオンテクとのリベンジマッチでもそれが大いに発揮されたと振り返った。

「自分の中の怒りをどう処理するかとか、気分が良くない時にどうするかとか、気分が良い時に自分のレベルを維持する方法や自分らしくあり続ける方法など、日々新たなアドバイスをもらっている。今日の試合だと、第2セットで1-1から彼女(シフィオンテク)が私のサービスをブレークした時、彼女は3回もリターンウィナーを成功させた。それに対して私にできることはあまりなかったから、ただそれを受け入れるしかなかった。そんな感じで、自分の思い通りにいかない時に受け入れることにも取り組んできた」

 次なる準決勝では22年のウインブルドン女王で第6シードのエレーナ・ルバキナ(カザフスタン/7位)と対戦するアンドレーワ。次戦もまた強敵が待ち構えているが、この勢いのまま優勝を目指して突っ走ってほしい。

文●中村光佑

【画像】アンドレーワほか、全豪オープン2025で熱戦を繰り広げた女子選手たち

【関連記事】「妹がどこに打つ可能性が高いかわかる」初のアンドレーワ姉妹対決を制したのはランク下位の姉エリカ!<SMASH>

【関連記事】全豪2回戦で惜敗の内島萌夏、次期女王と称される17歳アンドレーワと明暗を分けた“経験の差”<SMASH>
 
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号