男子テニスツアーのATP500シリーズ「ドバイ・デューティ・フリー・テニス選手権」(2月24日~3月1日/UAE・ドバイ/ハードコート)は現地27日に大会4日目を迎え、ツアー20勝を誇る元世界ランキング1位のダニール・メドベージェフ(ロシア/現6位)がシングルス準々決勝のセンターコート第3試合に登場。ノーシードのタロン・フリークスポール(オランダ/同47位)と対戦したが、6-2、6-7(7)、5-7の逆転で敗れ、ベスト4進出を逃した。
メドベージェフにとっては勝利目前からの痛い敗戦となった。序盤からゲームをコントロールして幸先よく第1セットを先取したものの、第2セットで4本のマッチポイントを取り損ねてタイブレークの末にセットオールに持ち込まれ、ファイナルセットは第12ゲームで痛恨のブレークを許して大逆転負け。残念ながら今季初のツアー4強入りはならなかった。
この試合ではある“事件”も発生した。第2セット終了後にメドベージェフが“スポーツマンらしくない行為”による警告を取られ、同選手と主審が激しい口論を繰り広げたのだ。メドベージェフが「何の警告だ?」と猛抗議すると、主審は「君は私に何を言ったかわかっているはずだ」と回答。
これに対してメドベージェフが「あんたは(ジャッジが)とても甘い。これはロシア人に対するダブルスタンダード(二重規範/対象人物や集団によって異なった基準を使い分けること)か?」と言い放つと、再び主審は「そんなことを言わないでくれ。私はとても公平だ!君たち全員を全く同じように扱っている」と応戦した。
現状海外メディアの報道ではメドベージェフが主審に対して暴言を吐いたとされているが、同選手が警告を受けた具体的な理由ははっきりとはわかっていないとのことだ。
海外テニスサイト『Tennis Triple』によると、メドベージェフは試合後の記者会見で主審に謝罪したと報告。下記のようにコメントした。
「あれは言い過ぎた。試合後に僕は主審と話をした。僕はあの主審をよく知っているが、あのやり取りは彼のせいではない。全ての主審が選手の経歴や、その選手がどういう人であるかを気にするわけではないと思う。彼ら(審判)はただ最善を尽くそうとしているだけのはずだ」
「そこで必ずターゲットになる人はいるが、僕は唐突にあんなことを言ってしまった。だから彼には謝ったよ。正直に言うと、自分が何を言ったか正確には覚えていない。彼を怒らせたかどうかはわからないが、怒らせたかもしれないから、謝罪をした。僕は彼を主審として尊敬しているが、感情が高ぶっている時に、不公平なことが起こっているように感じることがある」
ひとまず主審と和解できたのであれば何よりだ。23年5月のイタリア国際以来のツアー優勝はまたしてもお預けとなったメドベージェフだが、気持ちを切り替えて次戦に臨んでもらいたい。
文●中村光佑
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メドベージェフにとっては勝利目前からの痛い敗戦となった。序盤からゲームをコントロールして幸先よく第1セットを先取したものの、第2セットで4本のマッチポイントを取り損ねてタイブレークの末にセットオールに持ち込まれ、ファイナルセットは第12ゲームで痛恨のブレークを許して大逆転負け。残念ながら今季初のツアー4強入りはならなかった。
この試合ではある“事件”も発生した。第2セット終了後にメドベージェフが“スポーツマンらしくない行為”による警告を取られ、同選手と主審が激しい口論を繰り広げたのだ。メドベージェフが「何の警告だ?」と猛抗議すると、主審は「君は私に何を言ったかわかっているはずだ」と回答。
これに対してメドベージェフが「あんたは(ジャッジが)とても甘い。これはロシア人に対するダブルスタンダード(二重規範/対象人物や集団によって異なった基準を使い分けること)か?」と言い放つと、再び主審は「そんなことを言わないでくれ。私はとても公平だ!君たち全員を全く同じように扱っている」と応戦した。
現状海外メディアの報道ではメドベージェフが主審に対して暴言を吐いたとされているが、同選手が警告を受けた具体的な理由ははっきりとはわかっていないとのことだ。
海外テニスサイト『Tennis Triple』によると、メドベージェフは試合後の記者会見で主審に謝罪したと報告。下記のようにコメントした。
「あれは言い過ぎた。試合後に僕は主審と話をした。僕はあの主審をよく知っているが、あのやり取りは彼のせいではない。全ての主審が選手の経歴や、その選手がどういう人であるかを気にするわけではないと思う。彼ら(審判)はただ最善を尽くそうとしているだけのはずだ」
「そこで必ずターゲットになる人はいるが、僕は唐突にあんなことを言ってしまった。だから彼には謝ったよ。正直に言うと、自分が何を言ったか正確には覚えていない。彼を怒らせたかどうかはわからないが、怒らせたかもしれないから、謝罪をした。僕は彼を主審として尊敬しているが、感情が高ぶっている時に、不公平なことが起こっているように感じることがある」
ひとまず主審と和解できたのであれば何よりだ。23年5月のイタリア国際以来のツアー優勝はまたしてもお預けとなったメドベージェフだが、気持ちを切り替えて次戦に臨んでもらいたい。
文●中村光佑
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