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海外テニス

25年ぶりにサーフェスを変更したBNPパリバ・オープン。今年から中速でバウンドが低い「レイコールド」が採用<SMASH>

中村光佑

2025.03.04

今大会からは全米オープンなどのビッグトーナメントで採用する「レイコールド」に変更されている。(C)Getty Images

今大会からは全米オープンなどのビッグトーナメントで採用する「レイコールド」に変更されている。(C)Getty Images

 間もなく本戦が開幕する男女共催のテニスツアー公式戦「BNPパリバ・オープン」(3月5日~16日/アメリカ・インディアンウェルズ/ハードコート/ATP1000・WTA1000)が大きな変革に踏み切った。海外テニス専門サイト『UBITENNIS』など複数のメディアが報じたところによれば、実に25年ぶりに同大会のサーフェスが変更されたとのことだ。

 BNPパリバ・オープンでは、およそ四半世紀にわたり球足が低速かつボールが高く弾む「プレキシペイブ」を使用してきたが、今年の大会から中速でバウンドが低い「レイコールド」が全29面のコートに採用されたという。実は今年1月に大会主催側はレイコールドと新たに提携を結んだことを発表していた。

 ちなみにレイコールドは「全米オープン」(四大大会)や「マイアミ・オープン」(ATP1000・WTA1000)、「ナショナルバンク・オープン」や「シンシナティ・オープン」(ATP1000・WTA1000)といった数々の大規模な大会で使用されており、“最先端で高性能”との非常に高い評価を受けている。

 BNPパリバ・オープンのマーケティング責任者を務めるフィリップ・ドーレ氏は海外テニスメディア『Racket Sports Industry』を通じ、今回のサーフェス変更について次のように期待感を語っている。
 
「レイコールドのサーフェスの精度と一貫性への取り組みは、プレーヤーに優れた競技場を提供するというBNPパリバ・オープンの使命と完全に一致しています。インディアンウェルズ・テニスガーデン(開催地)が2025年に世界クラスの競技場を持つだけでなく、持続可能性を確保するという私たちの取り組みを共有するパートナーを持つことにも興奮しています」

 これに対してレイコールドのセールスディレクター、デイブ・ウィートン氏も「BNPパリバ・オープンの一員になれることを大変うれしく思います。インディアンウェルズ・テニスガーデンは、テニス界で最も象徴的な会場の一つであり、このような名誉ある大会に我々のサーフェスを提供できることを光栄に思います」と喜びを明かした。

 そうなると気になるのはサーフェスの変更が試合結果にどう影響を与えるかという点だ。特に昨年までコンスタントに出場していた選手は、プレー感覚が以前と全く違うと感じるかもしれない。

 大会2連覇中のカルロス・アルカラス(スペイン/男子3位)と、前回覇者のイガ・シフィオンテク(ポーランド/女子2位)も例外ではないだろう。ただし両選手は過去に全米オープンを優勝した経験があり、慣れればインディアンウェルズの新サーフェスにも十分アジャストできそうだ。

 誰が適応力を発揮し、栄冠をつかむのか。今年のBNPパリバ・オープンは、例年以上に興味深い戦いとなりそうだ。

文●中村光佑

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