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海外テニス

成績の浮き沈みが激しくても“テニス愛”は変わらず!21歳の元世界4位ルネのポジティブ思考<SMASH>

中村光佑

2025.03.14

ツアー通算4勝を誇る21歳のルネは23年のミュンヘンを最後にタイトルから遠ざかっているが、本人はテニスをプレーできることに幸せを感じているようだ。(C)Getty Images

ツアー通算4勝を誇る21歳のルネは23年のミュンヘンを最後にタイトルから遠ざかっているが、本人はテニスをプレーできることに幸せを感じているようだ。(C)Getty Images

 現在行なわれている男子テニスのマスターズ1000シリーズ「BNPパリバ・オープン」(3月5日~16日/アメリカ・インディアンウェルズ/ハードコート)で、復調の兆しを見せつつある21歳のホルガー・ルネ(デンマーク)。現在世界ランキングで13位につける彼は、どんな状況でもポジティブな姿勢を貫くことを心掛けているという。

 2023年8月にキャリアハイの世界4位をマークし、まだ20代前半にしてツアー4勝を誇るルネ。しかし最高峰の舞台である四大大会で複数回の優勝を経験している同世代のヤニック・シナー(イタリア/現1位/23歳)やカルロス・アルカラス(スペイン/現3位/21歳)と比べると、安定した成績を維持するのに苦戦することが多い。

 今季もここまで出場した6大会のうち3大会で2回戦以上に進出できず(途中棄権を含む)。しかし今回の「BNPパリバ・オープン」では一転して素晴らしい勝ち上がりを見せている。

 4回戦では2月の「ドバイ選手権」(ATP500)を制した第8シードのステファノス・チチパス(ギリシャ/現9位)を6-4、6-4で破り、準々決勝ではタロン・フリークスポール(オランダ/同43位)に5-7、6-0、6-3の逆転勝利でインディアンウェルズ初のベスト4入りを決めた。次なる準決勝では第5シードで元世界1位のダニール・メドベージェフ(ロシア/現6位)と対戦する。
 
 成績の浮き沈みが激しい中でもルネの“テニス愛”は揺るがず、トップ選手たちと競い合うことへの確固たる自信も持っている。

 チチパス戦を終えた後の記者会見でルネは自身が置かれている現状を冷静に分析しつつ、大好きなテニスをプレーできることへの純粋な喜びをこう明かしていた。

「結果を出すことは大事だけど、同時にゲームを向上させ、安定感を持つことが重要だ。過去2年間で自分が最悪の選手になったとは思っていない。むしろその逆で、自分はより優れたオールラウンドプレーヤーになったと思う」

「期待を寄せられている中で、それに応えられなかったら、もちろんがっかりするけど、それはとても基本的なこと。こう言うのはとても退屈に感じてしまうかもしれないが、僕は純粋にテニスが好きだ。だから結果に満足していなくても、練習コートに行ってフォアハンドやバックハンドを打ったり、ショット力や身体能力を鍛えたりするのが好き。僕は夢の世界を生きていると思う」

 デンマークテニス界が誇る21歳の若き才能がどのようなキャリアを歩んでいくのか、多くのファンが楽しみにしていることだろう。今後もルネの活躍から目が離せない。

文●中村光佑

【動画】ルネがベスト4入りを決めた「BNPパリバ・オープン」準々決勝ハイライト

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