海外テニス

元世界2位のルード、トップ10陥落の危機迫るも「プレッシャーは全く感じていない」と前向き<SMASH>

中村光佑

2025.04.15

ランキングよりも自分のプレーを貫くことにフォーカスすると語ったルード。(C)Getty Images

 現地4月14日に開幕した男子テニスツアーのATP500シリーズ「バルセロナ・オープン・サバデル銀行」(4月14日~20日/スペイン・バルセロナ/クレーコート)に、ディフェンディングチャンピオンとして出場する元世界ランキング2位のキャスパー・ルード(ノルウェー)が、大会前の記者会見に出席。自身にトップ10陥落の危機が迫っているにもかかわらず、「プレッシャーは感じていない」とポジティブな姿勢を示した。

 26歳のルードは今季ここまで6大会に出場し、ベスト8以上に進出したのは準優勝した2月の「ダラス・オープン」(ATP500)のみ。クレーシーズン初戦となった先週の「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」(4月6日~13日/モナコ・モンテカルロ/ATP1000)でも3回戦敗退に終わっていた。

 現在のランキングは3215ポイントで10位。仮に前回覇者として臨む今週のバルセロナで早期敗退となれば、昨年2月以来約1年2カ月ぶりのトップ10陥落となる可能性が高い。

 当のルードもそれを把握しているようで、会見では「今年もこの大会で優勝できなかったら、トップ10から外れることになるだろう」とコメント。それでも彼は「それならそれでいい。トップ10にいた時と同じように目覚めて、人生に満足している自分でいられると思う」と前向きに語る。
 
 そうポジティブに考えられるのも、「特にここ3~4年で、結果にはある程度浮き沈みがあるということを学んだ」からだ。とにかく自分のプレーを貫くこと。それが現時点での最優先事項だと26歳の名手は力を込めた。

「どんなにテニスがうまくても、どんなランキングであっても、素晴らしいプレーをする選手と対戦することはあるし、時には予想外の敗戦もある。ランキングはそういう結果の積み重ねは変動していくものだ」

「いつ最高の週になるかはコントロールできないから、ただただ良いテニスをして、結果はついてくると信じながらプレーするだけのこと。プレッシャーは全く感じていない。ベストを尽くし、うまくいかずに負けてもそれは仕方ない。人生は続いていくのだから」

 これまでに獲得した12個のツアータイトルのうち11個をクレーで手にしているルード。得意のシーズンに突入したことで、まだまだ挽回するチャンスはあると自信をのぞかせる。「もちろん、できるだけ良い成績を収めたいとは思っているが、この先数週間がすごく重要になると思う。マドリードやローマでは、守るべきポイントがほとんどないからね」と締めくくった。

 なおルードは今回のバルセロナに第2シードで出場。現地15日に予定されている1回戦では予選勝者のダニエル・ガラン(コロンビア/117位)と対戦する。

文●中村光佑

【画像】ルードはじめ、全豪オープン2025で熱戦を繰り広げる男子選手たちの厳選写真!

【関連記事】男子テニスで新たなトレンドとなるか? 鼻に黒テープを貼りつけて勝ち上がるルードとアルカラスが話題に!<SMASH>

【関連記事】「結婚するのが待ち切れない」世界6位ルードが6年来の恋人と婚約! シャポバロフ、チチパスら選手仲間も祝福<SMASH>