男子テニスツアーのマスターズ1000シリーズ「ロレックス・モンテカルロ・マスターズ」(4月6日~13日/モナコ・モンテカルロ/クレーコート)は大会最終日の現地13日にシングルス決勝を実施。第2シードで世界ランキング3位のカルロス・アルカラス(スペイン)が、第13シードで同16位のロレンツォ・ムゼッティ(イタリア)を3-6、6-1、6-0の逆転で下し、同大会初優勝並びにツアー18勝目を飾った。
21歳のアルカラスがモンテカルロに出場するのは3年ぶり2度目。初戦の2回戦(上位8シードは1回戦免除)でフランシスコ・セルンドロ(アルゼンチン/同22位)を破ると、その後もダニエル・アルトマイヤー(ドイツ/同84位)、アルテュール・フィス(フランス/同15位)、アレハンドロ・ダビドビッチフォキナ(スペイン/同42位)といったツアー屈指の実力者たちを連破して決勝へ駒を進めていた。
決勝でアルカラスが対峙したのは、今大会5試合中4試合で逆転勝ちを収めた23歳のムゼッティ。両者がツアーで顔を合わせるのは今回が5度目で、過去の対戦成績はアルカラスが3勝1敗とリードしている。
試合はアルカラスが開始直後の第1ゲームでいきなりブレークに成功するも、直後の第2ゲームで痛恨のブレークバックを献上。その後もアルカラスは得意のフォアハンドで打ち急ぎのミスが相次ぎ、第4ゲームで再びサービスダウン。粘りを見せるもブレークバックには至らず、3-6で第1セットを落とした。
それでもここからがアルカラスの真骨頂。強烈なトップスピンをかけたフォアのアングルショットに活路を見出し、相手を外に追い出してオープンコートに打ち込むというシンプルな攻めで主導権を握る。ムゼッティの鋭いカウンターショットにもうまく対応し、第1ゲームから怒涛の5ゲーム連取に成功。5度のデュースの末に第7ゲームをキープして6-1で第2セットを奪い、セットオールに持ち込んだ。
すると勝負のファイナルセットでは我慢強くプレーしていたムゼッティが右足を負傷。それを見たアルカラスはムゼッティのフォアサイドを正確に突いてミスを誘い、相手に1ゲームも与えずに1時間47分で試合を締めた。
試合後のオンコートインタビューでアルカラスはケガを負いながらも最後まで戦い抜いたムゼッティを気遣いつつ、次のように喜びを語った。
「こんな形で勝ちたかったわけではない。彼は今週とてもハードな試合を戦ってきた。今日みたいな終わり方は本当につらいと思う。彼にとっては素晴らしい結果なのに…。彼のケガが大事に至らず、すぐに100%の状態に戻れることを願っている」
「モンテカルロで初めて優勝できたのは本当に良かった。今週は難しい局面が多かったし、今月は全体的に大変だった。努力が報われたと感じられてうれしい」
この結果アルカラスは四大大会に次ぐマスターズで6勝目をゲット。さらには大会後に更新される世界ランキングでアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)を抜いて2位に浮上することが確定した。
文●中村光佑
【動画】アルカラスVSムゼッティの「モンテカルロ・マスターズ」決勝ハイライト
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21歳のアルカラスがモンテカルロに出場するのは3年ぶり2度目。初戦の2回戦(上位8シードは1回戦免除)でフランシスコ・セルンドロ(アルゼンチン/同22位)を破ると、その後もダニエル・アルトマイヤー(ドイツ/同84位)、アルテュール・フィス(フランス/同15位)、アレハンドロ・ダビドビッチフォキナ(スペイン/同42位)といったツアー屈指の実力者たちを連破して決勝へ駒を進めていた。
決勝でアルカラスが対峙したのは、今大会5試合中4試合で逆転勝ちを収めた23歳のムゼッティ。両者がツアーで顔を合わせるのは今回が5度目で、過去の対戦成績はアルカラスが3勝1敗とリードしている。
試合はアルカラスが開始直後の第1ゲームでいきなりブレークに成功するも、直後の第2ゲームで痛恨のブレークバックを献上。その後もアルカラスは得意のフォアハンドで打ち急ぎのミスが相次ぎ、第4ゲームで再びサービスダウン。粘りを見せるもブレークバックには至らず、3-6で第1セットを落とした。
それでもここからがアルカラスの真骨頂。強烈なトップスピンをかけたフォアのアングルショットに活路を見出し、相手を外に追い出してオープンコートに打ち込むというシンプルな攻めで主導権を握る。ムゼッティの鋭いカウンターショットにもうまく対応し、第1ゲームから怒涛の5ゲーム連取に成功。5度のデュースの末に第7ゲームをキープして6-1で第2セットを奪い、セットオールに持ち込んだ。
すると勝負のファイナルセットでは我慢強くプレーしていたムゼッティが右足を負傷。それを見たアルカラスはムゼッティのフォアサイドを正確に突いてミスを誘い、相手に1ゲームも与えずに1時間47分で試合を締めた。
試合後のオンコートインタビューでアルカラスはケガを負いながらも最後まで戦い抜いたムゼッティを気遣いつつ、次のように喜びを語った。
「こんな形で勝ちたかったわけではない。彼は今週とてもハードな試合を戦ってきた。今日みたいな終わり方は本当につらいと思う。彼にとっては素晴らしい結果なのに…。彼のケガが大事に至らず、すぐに100%の状態に戻れることを願っている」
「モンテカルロで初めて優勝できたのは本当に良かった。今週は難しい局面が多かったし、今月は全体的に大変だった。努力が報われたと感じられてうれしい」
この結果アルカラスは四大大会に次ぐマスターズで6勝目をゲット。さらには大会後に更新される世界ランキングでアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)を抜いて2位に浮上することが確定した。
文●中村光佑
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