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大躍進中の伊藤あおいが指導! フォアのトップスピンを深く打つ鍵は、右足を決める位置と前方への振り【プロが明かすテニス上達法】<SMASH>

スマッシュ編集部

2025.05.14

厚いグリップでヘビースピンを打つ伊藤あおい選手。右足を横ではなく前に踏み込み(3コマ目)、身体のひねり戻しを使って(3~6)、力を前に入れて振る(7)ことを意識している。写真:THE DIGEST写真部

厚いグリップでヘビースピンを打つ伊藤あおい選手。右足を横ではなく前に踏み込み(3コマ目)、身体のひねり戻しを使って(3~6)、力を前に入れて振る(7)ことを意識している。写真:THE DIGEST写真部

 プロテニス選手は、高度なショットをいとも簡単に叩き込む。なぜあんなボールが打てるのか? その秘訣をプロ本人に明かしてもらうシリーズ。今回は変幻自在のショットで大ブレーク中、世界ランク100位までジャンプアップしている伊藤あおい選手の最終回だ。深く送るフォアハンドのトップスピンについて教えてもらった。

  *  *  *

 フォアハンドは色々なボールを使います。私のグリップはものすごく厚いので、基本的にフラットが打てないんですが、トップスピンは滅茶苦茶かかりますね。

 スピンとスライスでペースを変えたり、ショートクロスに振ったりして、バックに来たら打ち込むというのが得意なパターンです。この写真のフォアも、普通に振っているだけで結構スピンがかかっていると思います。

 私のフォアで特徴的なのは、オープンスタンスでなぜか右足が前に出るところです(写真3コマ目)。普通オープンは右足を横に出す人が多く、前というのは少数派かもしれませんが、私の場合はその方がスピンをかけやすいんです。多分、よりひねりを作れて、身体を回しやすいからだと思います(3→6コマ目)。
 
 右足を前に置き、それを軸にしてスイングする。私は体幹もフィジカルも弱い方なので、そのぶん、こういうちょっとしたところで回転量を増やしています。

 今までにスクエアスタンスとかも試して、パワーが足りないとか、グリップが合わないとか試行錯誤した結果、落ち着いたのがこのスタンスということです。

 腕の振り方については、グリップが厚いので特に何もしなくても回転はかかりますが、できるだけ深い所にスピンボールを打ちたいので、当たった後も頑張って前に飛ばすようにしています。上に振り上げるだけでなく、前にも力を入れて振るんです(7コマ目)。

 これを上に振るとループボールになります。そういうショットも必要ではありますが、ここでは前に踏み込んでより深さを出そうとしています。

【プロフィール】伊藤あおい/いとうあおい
2004年5月21日、愛知県生まれ。167cm、右利き。19年全国中学優勝、21年高校総体準優勝の実績を残し、22年プロ転向。フォアのスライスやドロップショットなど、緩急をつけた奇想天外な組み立てを得意にする。昨年のジャパンオープンで4強入りし、今年はWTA1000で3大会本戦入りするなどツアーの常連に成長! BJK杯日本代表入りも果たしている。現在世界ランク100位、国内2位。SBCメディカルグループ所属。

構成●スマッシュ編集部
取材協力●JWT50
※『スマッシュ』2023年11月号より再編集

【連続写真】深く狙った伊藤あおいのフォアハンドトップスピン『30コマの超分解写真』

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