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全仏オープンが主催者推薦を発表!今大会で引退する38歳のガスケや40歳の元王者ワウリンカが出場へ<SMASH>

スマッシュ編集部

2025.05.16

かつてフランスの新四銃士の一人として名を馳せた38歳のガスケ(左)や、ビッグ4が君臨する時代に全仏優勝を遂げた40歳のワウリンカ(右)らが主催者推薦でパリのコートに戻ってくる。(C)Getty Images

 5月25日に開幕するテニス四大大会の一つである「全仏オープン」の主催者が、ワイルドカード(主催者推薦)を発表した。注目は、40歳のスタン・ワウリンカ(スイス/世界ランキング132位)と38歳のリシャール・ガスケ(フランス/同160位)が名を連ねた点。特にガスケにとっては、これがキャリア最後のグランドスラム(四大大会)となる見込みだ。

 昨年10月、ガスケは次の全仏を最後に引退する意向を表明。2002年に15歳でデビューした全仏では、通算30勝21敗をマークし、2016年には錦織圭らを破ってベスト8に入った。

 また長期間にわたりフランス代表を務め、2017年にデビスカップを制覇。フランスにとって特別な存在の最後の雄姿とあって、多くのファンがコートに詰めかけるだろう。

 元世界3位のワウリンカは、2015年の全仏でロジャー・フェデラーやノバク・ジョコビッチを倒して優勝、2017年にも決勝に進出した。近年はケガに悩まされてランキングを落としており、今季のクレーシーズンもツアーでは早期敗退が続いている。

 それでも、5月に下部ツアーで準優勝するなど、衰えない情熱を示してみせた。今回のワイルドカードにより、節目となる20回目の全仏出場が決定した。
 
 一方、女子で注目すべきは、17歳のセルビア系アメリカ人、イバ・ヨビッチだろう。4月に全米テニス協会の「全仏オープン ワイルドカードチャレンジ」で優勝し、昨年の全米、今年の全豪に続いて、グランドスラムに3大会連続して主催者推薦で出場することとなった。攻撃的なプレースタイルで、全米と全豪では初戦突破を果たしており、さらなる躍進が期待されている。今後の成長が楽しみな注目株だ。

 なお、他に本戦のワイルドカードを得た選手たちは以下のようになった。

 男子シングルスは、フランスからアルトゥール・カゾー(22歳/同116位)、テレンス・アトマネ(23歳/同119位)、ピエール・ユーグ・エルベール(34歳/同148位)、バレンタン・ロワイエ(23歳/同117位)。また、アメリカのエミリオ・ナバ(23歳/同137位)とオーストラリアのトリスタン・スクールケイト(24歳/同129位)も、各テニス協会との相互協定に基づき出場権を獲得した。

 女子シングルスでは、フランスからラコトマンガ・ラジャオナ(19歳/239位)、ロイ・ボワソン(21歳/513位)、ディアーヌ・パリー(22歳/同102位)、エルザ・ジャクモー(22歳/同140位)、レオリア・ジャンジャン(29歳/同104位)、クロエ・パケ(30歳/同138位)が名を連ねた。さらに、オーストラリアのデスタニー・アイアバ(25歳/同157位)も豪テニス協会との協定により推薦を受けている。

 果たしてパリの赤土を舞台に旋風を巻き起こすのか、その戦いぶりに注目したい。

構成●スマッシュ編集部

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