男子テニスツアーのATP250シリーズ「ゴネ・ジュネーブ・オープン」(5月18日~24日/スイス・ジュネーブ)は大会最終日の現地24日にシングルス決勝が行なわれ、第2シードで元世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア/現6位)が登場。第6シードで元6位のフベルト・フルカチュ(ポーランド/現31位)を5-7、7-6(2)、7-6(2)の逆転で下し、待ちに待った節目のツアー100勝を達成した。
22日に38歳の誕生日を迎えたレジェンドが、自身の輝かしいキャリアにまた一つ新たな勲章を加えた。ツアー100タイトルは1968年のオープン化以降、ジミー・コナーズ(アメリカ/109勝)とロジャー・フェデラー(スイス/103勝)に続く史上3人目の快挙だ。
ただそれまでの道のりは長かった。というのもジョコビッチは昨年のパリ五輪で「生涯ゴールデンスラム」(五輪と全ての四大大会を制覇)の偉業を達成して以降は苦戦が続いていたからだ。今季も1月の「全豪オープン」(四大大会)でベスト4、3月の「マイアミ・オープン」(ATP1000)では準優勝と活躍したが、その他は早期敗退が目立っていた。
また今季のクレーコートシーズンは今回の「ジュネーブ・オープン」開幕前の段階で1勝もできていなかった。それでも本戦ワイルドカード(主催者推薦)で参戦した今大会でようやく復調したジョコビッチ。マートン・フチョビッチ(ハンガリー/元31位/現134位)との2回戦でクレーシーズン初勝利を挙げると、マテオ・アルナルディ(イタリア/39位)、キャメロン・ノーリー(イギリス/元8位/現90位)も破り、決勝へ駒を進めていた。
決勝戦の相手は過去7勝0敗と負けなしのフルカチュ。今回は文字通り死闘だった。接戦の末に第1セットを落としたジョコビッチだったが、キープ合戦となった第2セットをタイブレークの末にもぎ取ると、ファイナルセットでは先にブレークを許しながらも追いつき、2度目のタイブレークを制して3時間5分にも及ぶ激闘をものにした。
試合後、ジョコビッチは節目の記録を打ち立てたことを喜びつつ、観戦に来てくれた家族や、日々支えてくれている人々への感謝の言葉を口にした。
「まずは妻と子どもたちに感謝を伝えたい。3日間の学校の休みにわざわざ来てくれてありがとう。愛してるよ。僕の誕生日とジュネーブにいる家族にも会いに来てくれて本当に感謝している」
「そしてチームのみんな、良いときだけでなく、悪いときも一緒にいてくれてありがとう。僕のコート上での"クレイジーさ"を支えるのがどれだけ大変か、わかっているのは君たちだけだ。この100勝目は、君たちと一緒につかんだ勝利だ」
大記録達成の余韻に浸りたいところだろうが、ジョコビッチは間もなく開幕する四大大会「全仏オープン」(5月25日~6月8日)にも第6シードで参戦予定。1回戦では元世界37位のマッケンジー・マクドナルド(アメリカ/現99位)と対戦する。果たしてツアー100勝に続き、男女を通じて史上最多となる四大大会25勝目も飾れるか、全仏でのジョコビッチのパフォーマンスにも注目だ。
文●中村光佑
【動画&画像】ジョコビッチがツアー通算100勝目を飾ったジュネーブ大会決勝ハイライトと表彰式
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ただそれまでの道のりは長かった。というのもジョコビッチは昨年のパリ五輪で「生涯ゴールデンスラム」(五輪と全ての四大大会を制覇)の偉業を達成して以降は苦戦が続いていたからだ。今季も1月の「全豪オープン」(四大大会)でベスト4、3月の「マイアミ・オープン」(ATP1000)では準優勝と活躍したが、その他は早期敗退が目立っていた。
また今季のクレーコートシーズンは今回の「ジュネーブ・オープン」開幕前の段階で1勝もできていなかった。それでも本戦ワイルドカード(主催者推薦)で参戦した今大会でようやく復調したジョコビッチ。マートン・フチョビッチ(ハンガリー/元31位/現134位)との2回戦でクレーシーズン初勝利を挙げると、マテオ・アルナルディ(イタリア/39位)、キャメロン・ノーリー(イギリス/元8位/現90位)も破り、決勝へ駒を進めていた。
決勝戦の相手は過去7勝0敗と負けなしのフルカチュ。今回は文字通り死闘だった。接戦の末に第1セットを落としたジョコビッチだったが、キープ合戦となった第2セットをタイブレークの末にもぎ取ると、ファイナルセットでは先にブレークを許しながらも追いつき、2度目のタイブレークを制して3時間5分にも及ぶ激闘をものにした。
試合後、ジョコビッチは節目の記録を打ち立てたことを喜びつつ、観戦に来てくれた家族や、日々支えてくれている人々への感謝の言葉を口にした。
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「そしてチームのみんな、良いときだけでなく、悪いときも一緒にいてくれてありがとう。僕のコート上での"クレイジーさ"を支えるのがどれだけ大変か、わかっているのは君たちだけだ。この100勝目は、君たちと一緒につかんだ勝利だ」
大記録達成の余韻に浸りたいところだろうが、ジョコビッチは間もなく開幕する四大大会「全仏オープン」(5月25日~6月8日)にも第6シードで参戦予定。1回戦では元世界37位のマッケンジー・マクドナルド(アメリカ/現99位)と対戦する。果たしてツアー100勝に続き、男女を通じて史上最多となる四大大会25勝目も飾れるか、全仏でのジョコビッチのパフォーマンスにも注目だ。
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