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海外テニス

「テニス界は安泰だ」全仏オープンで“時代を超える一戦”を見届けたナダルが太鼓判<SMASH>

中村光佑

2025.06.15

アルカラスとシナーによる全仏オープン決勝を自宅で観戦したというナダルは、若い才能が台頭してきた現在の男子テニス界を素直に喜んでいる。(C)Getty Images

アルカラスとシナーによる全仏オープン決勝を自宅で観戦したというナダルは、若い才能が台頭してきた現在の男子テニス界を素直に喜んでいる。(C)Getty Images

 先日行なわれたカルロス・アルカラス(スペイン/世界ランキング2位)とヤニック・シナー(イタリア/同1位)による全仏オープン決勝は、大会決勝史上最長の5時間29分にも及ぶ死闘の末、アルカラスがシナーを破り、殊勲の大会連覇と四大大会5勝目をゲット。2セットダウンかつ3つのチャンピオンシップポイントを握られたところから大逆転勝利を収めるという離れ業をやってのけ、テニス界を驚かせた。

 何百万人ものファンが若武者2人の凄まじい試合に釘付けとなったが、全仏オープン最多14度の優勝を誇るラファエル・ナダル氏(スペイン/元1位/38歳)も例外ではなかった。

 ATP(男子プロテニス協会)公式サイトによると、自宅でアルカラスとシナーの決勝戦を観戦したというナダル氏は、絶体絶命の状況から這い上がった同郷の後輩を祝福するとともに、若き王者の健闘をこう讃えている。

「あれは“時代を超える一戦”だった。カルロスのことを本当にうれしく思っている。素晴らしい決勝戦で、非常に興奮したよ。ヤニックが勝利をつかみかけていた時間が長かっただけに、最後にカップを手にしたカルロスを称えたい。ヤニックのことは心から気の毒に思うが、あれほど難しい試合だったにもかかわらず、彼も非の打ちどころのない態度で、立派に振る舞っていた」
 
 引退後は度々「テニスを恋しいとは思っていない」と語ってきたナダル氏。先の全仏決勝も「単なるファンとして大会を観ていた」そうで、「自分があの舞台に立っていたかったとも思わなかった」と言う。次代を担うアルカラスとシナーの素晴らしい戦いやその他にも数々の有望な若手が台頭している現状を見るに、テニス界は希望に満ち溢れていると語った。

「あの2人は他の選手たちよりも一段も二段も抜けていて、偉大なチャンピオンであることを証明している。そういう意味で、テニス界は安泰だと言える」

「選手の存在を超えて、テニスというスポーツ自体に価値がある。毎年グランドスラムのチャンピオンが誕生し、それぞれが自分の道を歩んでいく。新しいスターは常に現れるが、その代表と呼ぶべき2人の選手がいるわけだ」

「テニス界は安泰だ」――そう語るレジェンドの期待を裏切らず、未来を担う若き才能たちが新たな歴史を紡いでいくに違いない。

文●中村光佑

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