専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
海外テニス

フェデラーが観戦する前で初めて勝利したジョコビッチ!「呪いを破ったような気分」と笑顔<SMASH>

スマッシュ編集部

2025.07.09

ロイヤルボックスで見守るフェデラーの前で、ベスト8入りを決めたジョコビッチ。試合後にはジョークを交えて芝の王者に語りかけた。(C)Getty Images

ロイヤルボックスで見守るフェデラーの前で、ベスト8入りを決めたジョコビッチ。試合後にはジョークを交えて芝の王者に語りかけた。(C)Getty Images

 開催中のテニス四大大会「ウインブルドン」男子シングルス4回戦で、ノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界ランク6位)が勝利を収め、同大会で16度目の準々決勝進出を決めた。3回戦で自身2つ目となる“四大大会マッチ100勝”を達成したばかりの38歳は、アレックス・デミノー(オーストラリア/同11位)に第1セットを奪われる苦しい展開から、1-6、6-4、6-4、6-4の逆転勝利を収めた。

 そしてこの日、センターコートのロイヤルボックスには特別な人物がいた。芝の王者ロジャー・フェデラー(スイス)だ。その姿を目にしたジョコビッチは、試合後のオンコートインタビューで笑みを浮かべて語った。

「たぶん彼が見ている前で自分が勝ったのは初めてだと思う。ここ数試合は負けていたから、呪いを破ったような気分だよ」

 フェデラーの前では不思議と負けが続いていたジョコビッチ。この日も、決して流れは良くなかった。

 3回戦まで許したブレークはわずか1つだったが、デミノーには最初の7つのサービスゲームのうち5つを奪われた。アンフォーストエラーも16本犯して、出鼻をくじかれる。第2セットの終盤にようやく調子を上げ、2セットを連取したが、第4セットでは再び1-4と大きくリードされてしまった。
 
“呪い”を払拭したのはここからだ。第6ゲームのピンチを凌いだジョコビッチは、4ゲームを連取して一気に逆転。驚異的な巻き返しで試合を締めくくった。「本当に難しい試合だった。自分にとってはかなり厳しい場面が幾つもあった」という彼のコメントは紛れもない本心だろう。

 ジョコビッチは、スタンドのフェデラーに視線を送りながら、ジョークを続けた。

「時々こう思うんだ。あそこに立っている紳士のような、サーブ&ボレーと繊細なタッチがあればなって。それがあれば、どれだけ助かるかってね」

 かつてウインブルドン決勝で3度ぶつかり合い、通算50戦を繰り広げたライバルへの敬意は揺るぎない。

「ロジャーがここにいてくれるのは本当に素晴らしいことだ。彼は偉大なチャンピオンで、自分がずっと尊敬してきた人物でもある。長年一緒にこの舞台を戦ってきたし、彼にとってこの大会が最も成功した、そして一番好きな場所であることは間違いないね」

 フェデラーはウインブルドンで通算8度の優勝と105勝を誇る。対するジョコビッチはすでに101勝、優勝回数は7回。王者の背中は、ここ芝の聖地でも視界に入ってきた。次戦の準々決勝では、ノーシードから勝ち上がった23歳、フラビオ・コボッリ(イタリア/同24位)と対戦する。前人未到の25度目の四大大会優勝、そしてフェデラーに並ぶウインブルドン最多タイの8度目優勝――その偉業へ歩を進める。

構成●スマッシュ編集部

【動画】ロイヤルボックスでフェデラーが見守るなか、センターコートに入場するジョコビッチ&デミノー

【画像】ジョコビッチをはじめ、2025ウインブルドンを戦う男子トップ選手たちの厳選フォト

【関連記事】「僕はフェデラーとナダルほど愛されてはいなかった」ジョコビッチが自身の置かれてきた立場について言及<SMASH>
 
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号

  • soccer_digest

    7月10日(木)発売!

    定価:800円 (税込)
  • world_soccer_digest

    7月17日(木)発売

    定価:890円 (税込)
  • smash

    7/18(金)発売!

    定価:800円 (税込)
  • dunkshot

    6月27日(金)発売!

    定価:1100円 (税込)
  • slugger

    5月23日(金)発売!

    定価:1100円 (税込)