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海外テニス

元世界9位フォニーニが引退を発表! アルカラスと死闘を演じ「自分の引き際に満足している」<SMASH>

中村光佑

2025.07.10

ウインブルドン1回戦でアルカラスを追い詰めるもわずかに及ばず、コートを去るフォニーニ。これが現役最後の試合となった。(C)Getty Images

ウインブルドン1回戦でアルカラスを追い詰めるもわずかに及ばず、コートを去るフォニーニ。これが現役最後の試合となった。(C)Getty Images

 現在開催中のテニス四大大会「ウインブルドン」の男子シングルスで初戦敗退を喫した元世界ランキング9位のファビオ・フォニーニ(イタリア/現138位)が現地7月9日に記者会見を開き、今大会をもって現役を引退することを正式に発表した。

 2004年にプロに転向した38歳のフォニーニはこれまでに9つのツアータイトルを獲得。19年には「モンテカルロ・オープン」(モナコ・モンテカルロ/クレー)で四大大会に次ぐマスターズ1000初優勝を飾り、同年7月には自己最高の世界9位を記録した。

 しかし近年は結果が振るわず、今年5月には25年シーズン限りでの現役引退を示唆。同月に母国で開催された「イタリア国際」(クレー/ATP1000)では「今後12カ月以内」に
引退する計画を明かしていたが、予定より早くラケットを置く決断を下した。

 それでも彼にとってはこれ以上ないフィナーレだったろう。“テニスの聖地”と称されるウインブルドンのセンターコートで、22歳にして四大大会5勝を誇るカルロス・アルカラス(スペイン/現2位)と最後に戦えたからだ。試合は5-7、7-6(5)、5-7、6-2、1-6と4時間37分にも及ぶ大激戦の末に敗れたものの、今を時めく若手トップ相手に全盛期を想起させる素晴らしいプレーで会場を大いに沸かせた。
 
 会見で「今日は正式に、皆さんにさよならを言う日です」と切り出したイタリアテニス界の英雄は、シングルス通算426勝396敗という成績を残した自身のキャリアを振り返りつつ、現在の心境をこう語った。

「アルカラスに敗れてキャリアを終えるという自分の引き際には満足しています。ベストは尽くしました。今は心に多くの感情が渦巻いていて言葉で表現するのが難しいです」

「ウインブルドンでの引退は、このスポーツに別れを告げるのには完璧なやり方だと思います。僕はおそらく史上最高の時代と言われる時代にプレーできました。ロジャー(フェデラー)、ラファ(ナダル)、ノバク(ジョコビッチ)と戦えたわけですから。だからこそグランドスラム(四大大会)で優勝するのは僕には無理だったと正直に言わなければなりません」

 キャリア最大のタイトルを獲得した思い出のモンテカルロ・オープンを来年制して現役を終えるという、「一番の目標」が叶わなかったのが唯一心残りだと言うフォニーニ。その目には涙も浮かんでいたように見えたが、最後は穏やかな表情で20年以上にもわたる長い選手生活に別れを告げた。

文●中村光佑

【動画】フォニーニがアルカラスにフルセットまで食い下がったウインブルドン1回戦ハイライト

【画像】フォニーニはじめ、ウインブルドン2025を戦う男子トップ選手たちの厳選フォト

【関連記事】イタリアの英雄フォニーニが思い出の地ローマに別れを告げる!「激しすぎるほどの情熱を見せた男として記憶されたい」<SMASH>
 
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