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海外テニス

フェデラーは「指導者に就くことはないと思う」元コーチが語る“テニス界の英雄”のセカンドキャリア<SMASH>

中村光佑

2025.07.15

引退後は時折イベントに姿を見せているフェデラー(左)だが、元コーチのリュビチッチ氏(右)は、現役選手とともにツアーに携わる可能性は低いと語っている。(C)Getty Images

引退後は時折イベントに姿を見せているフェデラー(左)だが、元コーチのリュビチッチ氏(右)は、現役選手とともにツアーに携わる可能性は低いと語っている。(C)Getty Images

 四大大会のシングルスで20度もの優勝を経験し、男子テニスのATPツアーで通算103勝を挙げた元世界ランキング1位のロジャー・フェデラー(スイス/現43歳)。長きにわたり唯一無二の芸術的なプレーで世界中のファンを魅了した彼は現役を退いた今でもテニス界の象徴的存在であり続けているが、公の場での活動やテニス関連の仕事に、かつてほど積極的に関わってはいないのが現状である。

 それでもやはり大会に顔を出すたびに放たれる“エレガンス”は健在だ。先日行なわれた四大大会「ウインブルドン」(6月30日~7月13日/イギリス・ロンドン/芝コート)の観戦に訪れた際も、史上最多8度の優勝を誇る“大会の顔”として、観客から熱狂的な拍手で迎えられた。

 また先週にはウインブルドンでのプレー動画を自身のSNSに投稿。投稿された約40秒の動画では、サービス、ストローク、ボレー、柔らかいタッチでのボールキャッチなど、現役時代と変わらぬ華麗なプレーを披露し大きな反響を呼んだ。こうしたフェデラーの姿を見て、「どんな形でもいいからもっとテニス界に関わってほしい」と願う声は少なくない。

 今もなお愛される“テニス界の英雄”はどんな第2の人生を歩んでいくのか。この話題について、2016年から引退の22年までコーチとしてフェデラーを指導したイワン・リュビチッチ氏(クロアチア/46歳)はスイスメディア『Tages-Anzeiger』の取材で「引退後のフェデラーは、自分の人生に満足しているように見えるが、あなたもそう感じているか?」との質問に対し、こう答えている。
 
「その通りだと思う。彼はとても聡明な人だから、ストレスを感じるようなことはないと思っていたし、引退後も人生を楽しむだろうと確信していた。彼は旅行が好きで、よく旅をしているし、いくつか仕事もある。本当にうまくやっていると思う」

 一方で、フェデラーが現役選手たちと直接関わる形でテニスツアーに携わることは今後もないだろうとリュビチッチ氏は予想する。中でも多くのファンが期待している“指導者としての人生”は、現実的ではないとの見立てだ。

「彼はレーバー・カップ(毎年9月に開催される男子団体戦)を通じてテニス界とのつながりは保っている。でも、特定の役割や肩書きは持たずに関わり続けている感じだ。正直今後も、指導者のような何かしらの役職に就くことはないと思っている」

 今のフェデラーは一歩引いた場所から静かにテニス界を見守っている様子がうかがえる。ただそんな姿もまた、多くのファンにとっては変わらぬ憧れの対象であり続けるはずだ。

文●中村光佑

【動画】現役時代を彷彿とさせる華麗なプレーを披露したフェデラー

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