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海外テニス

「通用する感覚あった」と望月慎太郎。世界8位デミノーが「嵐を凌ぐようだった」と振り返る、スコアに表れない激闘<SMASH>

内田暁

2025.08.30

2時間でのストレート負けだったが、デミノーが「実際にはかなり困難な試合だった」と語るように、望月はそのポテンシャルの高さを改めて知らしめた。(C)Getty Images

2時間でのストレート負けだったが、デミノーが「実際にはかなり困難な試合だった」と語るように、望月はそのポテンシャルの高さを改めて知らしめた。(C)Getty Images

 このスコアだけを見れば、第8シードが予選上がりを一蹴したようにも見えるだろう。だが試合後に望月が口にした言葉は、表層的な数字とは合致しない。

「自分のプレーが通用しそうな感覚はあったし、実際にチャンスもありましたし。全然、プレーは最後まで悪くなかったと思うんです」

「実際内容も良いかったと思います。気持ち良くプレーさせていたとは、自分では思ってない。相当、我慢させていたところはあったと思うんです」

 実際に望月のこの手応えは、デミノーの試合後の言葉とも対を成す。

「スコアだけ見れば一方的と思うかもしれないが、実際にはかなり困難な試合だった。良いプレーをしてくる難しい選手相手に、うまく試合を運ばなくてはいけなかった。自分の経験を生かし、嵐を凌ぐようにして、レベルを取り戻していくしかない場面もあった」

 そう振り返るデミノーは、望月を「とてもリズムがつかみにくい選手」と評した。
 
 主導権を握りながらもミスが重なった場面を、望月は「相手のスピードにプレッシャーを感じた部分もある」と振り返る。その上で、自分が今後進むべき道を次のように総括した。

「基本的に全ての面で、まだ成長できると思いますし、やらなきゃいけないこともある。テニスに関しては、すごく差を感じているわけではない。でも体力的な面と、特にグランドスラムで戦う上ではメンタル的な強さ...、集中力やしぶとさは、もっと必要だなと思います」

 そのような青写真も、先のウインブルドンでも予選を突破し、カレン・ハチャノフとも互角に戦えた実績があるからこそ、明確に描けた輪郭。

 ランキングや目先の結果に一喜一憂するのではなく、大局的な視座に立ち、信じる道を歩んでいく。

現地取材・文●内田暁

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