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海外テニス

デ杯での「嫌な思い出」から3年半。綿貫陽介が因縁の相手を破り、兵庫ノアCHで栄冠「最後に踏ん張れて良かった」<SMASH>

内田暁

2025.11.17

イーマー(右)に勝利して優勝を飾った綿貫(左)。ケガから復帰した今季はチャレンジャー大会で苦しむ時期もあったが、最後に有終の美を飾った。写真=滝川敏之、Getty Images

イーマー(右)に勝利して優勝を飾った綿貫(左)。ケガから復帰した今季はチャレンジャー大会で苦しむ時期もあったが、最後に有終の美を飾った。写真=滝川敏之、Getty Images

 両者ともに勝利への渇望をぶつけ合ったファイナルセットは、綿貫いわく「本当に我慢比べ」となる。お互いサービスゲームをキープしつつ、少ないブレークの機を狙った。

 ターニングポイントは、ゲームカウント3-4の綿貫のサービスゲーム。綿貫にミスが重なり、ブレークの危機に直面した。ただこの場面でも、綿貫のプレーに迷いはない。相手に振られながらもフォアで攻めに攻め、ラリー戦を制してブレークポイントを凌ぐ。

 その後は好サービス連発でゲームキープに成功すると、ピンチの後にチャンスあり。相手の落胆を見逃さずに攻め立てて、ブレークをもぎ取った。

 迎えた“勝利へのサービスゲーム”は、センターへのエースの好発進。最後もサービスが相手のラケットを弾き、自らの手でタイトルをつかみ取った。
 
 今季の綿貫は、「BNPパリバ・オープン」(ATP1000)で予選から本戦3回戦への快進撃があった一方で、チャレンジャーでもなかなか勝てない時期も過ごした。

「今年はケガからの復帰のシーズンで、精神的にすごくきつかった」と、その日々を振り返る。

「昨年はオリンピックに向けてがんばりたい時期にケガをして、もう一回300位くらいからスタートする気持ち的なしんどさもあった。自分のプレーが良かっただけに自分への期待感も大きく、焦りと、もどかしさがすごくあった一年でした。その中でも、もう一段レベルを上げようと思い、最後に踏ん張れて良かった」
 
 過去の「嫌な思い出」を払拭する今回の勝利は、起伏に富む道を踏破した足跡とも重なる。

「僕の中では、終わり良ければ、全部いいかなというイメージです」

 最後に明るい笑みを広げ、新たなシーズンへと向かっていく。

取材・文●内田暁

【動画】綿貫VSイーマーの「兵庫ノアチャレンジャー」決勝戦

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