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海外テニス

大坂なおみ、ヒザの悪化で全米2連覇ならず。試された「人間力」と、そこにある伸びしろ

内田暁

2019.09.03

試合後の記者会見で大坂は、自分自身が置かれた状況を冷静に分析した。写真:山崎賢人(スマッシュ写真部)

試合後の記者会見で大坂は、自分自身が置かれた状況を冷静に分析した。写真:山崎賢人(スマッシュ写真部)

 試合後の大坂は、「ヒザのケガが負けた理由ではない」と言い訳にはしないものの、動きが制約されたことを認め、だからこそ「もっと攻撃的に行くか、もしくは軌道の高いボールを混ぜていくべきだった」と言った。

 一方のベンチッチは、持ち味である「早いタイミングでボールを捕らえること」、そして「相手の動きを読みながらの組み立て」がうまくいったと笑みを広げる。雨のために屋根が閉じたことも、「どういう訳かインドアが大好きで、とても心地よくプレーできる」という彼女に味方した。もしかしたら試合の行方を告げる兆しは、最初のポイントが始まるさらに前……アーサー・アッシュ・スタジアムに足を踏み入れた大坂が、歓声を浴びながら天井を見上げた時に、すでに顕在化していたのかもしれない。
 それでも大坂は、全仏やウインブルドンの時に比べ、「敗戦を上手に受け止められている」と言った。その理由は、プレーの質そのものは高かったこと、そしてサービスの好不調の波が激しかったのは、ヒザのケガのため練習不足だったことがわかっているからだろう。

 さらには自分が本調子でない日でも、2度のグランドスラムチャンピオンである大坂に対し、相手はベストの状態でぶつかってくることも十分に体感できた。

「そのような中でも、勝つ術を見つけなくてはいけない。それには人間力が試されるし、その側面に関しては、私にはまだまだ伸びしろがある」

 ディフェンディング・チャンピオンとして迎えた初のグランドスラムで、手にした3つの勝利と、1つの敗戦。その過程で大坂が世界に示したのは、「人間力」での確かな成長の足跡だ。

取材・文●内田暁
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