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海外テニス

「僕の勝利は、みんなの勝利だから」グランドスラム19勝の鉄人ナダルの背中を押す“淀みのない謙虚な心”とは【海外テニス】

中山和義

2020.05.15

2017年のウインブルドンでは5時間近い激闘の末に敗れるも、一人で帰ることなくコートの横で対戦相手が身支度を整えるのを待った。(C)GettyImages

2017年のウインブルドンでは5時間近い激闘の末に敗れるも、一人で帰ることなくコートの横で対戦相手が身支度を整えるのを待った。(C)GettyImages

 ナダルのように若くして世界のトップに立てば、普通は謙虚さを失ってしまいがちだ。それなのにどうして、彼はこのような考え方ができるのか…。

 それは両親からの影響を強く受けたからである。

 ナダルはいつも両親から、「優れたテニスプレーヤーになる以前に、優れた人物になりなさい」と言われて育ってきた。

 このような育て方をしてくれた両親に対して彼は、

「父が母と一緒に幸せで安定した家庭を築いてくれたからこそ、僕は今のようなテニスプレーヤーになれた」

 と感謝する。その恩返しとして、
 
「僕にできる一番のことは、優れた人物になれるように努力することだ。大きな大会で優勝して、両親を楽しませ、喜ばせ、満足をさせられれば、それは思いがけない贈り物になるだろう。僕の勝利は、みんなの勝利だからさ」

 謙虚さを与えてくれた両親に感謝し、自分の喜びだけでなく、みんなのために頑張る――。こうした考えこそが、ナダルの強さの源ではないだろうか。

文●中山和義

※『月刊スマッシュ』2018年11月号より再編集・再掲載

【PHOTO】クレーコートの絶対的覇者、“燃え盛る男”ラファエル・ナダルの「フレンチオープン2019」を振り返る!

 

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