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海外テニス

貴公子エドバーグ飛翔!宿敵ベッカー倒して王座奪取宣言/1990年男子決勝【ウインブルドン名勝負】

スマッシュ編集部

2020.07.07

永遠のライバルといっても過言ではないエドバーグとベッカーの2人が、1990年ウインブルドン決勝で再び激闘を演じた。(C)GettyImage

永遠のライバルといっても過言ではないエドバーグとベッカーの2人が、1990年ウインブルドン決勝で再び激闘を演じた。(C)GettyImage

 ところが、第3セット第1ゲームでエドバーグがブレークポイントを逃した時から戦況は一変。ベッカーは続く第2ゲーム、初のブレークチャンスをものにして息を吹き返す。

「あれでボリスを生き返らせてしまった」とエドバーグが悔やめば、ベッカーは「あのブレークからいいプレーができ始めた」と振り返る。

 ここを分岐点に、ベッカーの猛反撃が開始される。好リターンの連発でエドバーグのロブとボレーを封じ、第3、4セット目をともに6-3で奪取。第5セットも第4ゲームでエドバーグのサービスの乱れに乗じ、ブレークして3-1と大逆転してみせた。

 しかし、エドバーグに焦りはなかった。
 
 同じような展開で勝利を収めた前年の全仏準決勝を思い出し、「早くブレークバックすれば何とかなる」と自分に言い聞かせる。続く第5ゲーム、1ポイントずつ先行してプレッシャーをかけ、30-40からベッカーのボレーミスを誘い出してブレークバックに成功。4-4から鮮やかなトップスピンロブで再びブレークし、最後は力強いサービスがベッカーのラケットを大きく弾いた。

「全仏であんな負け方をしただけに、うれしさは格別」。ウイニングボールに続いてシャツまでスタンドに投げ入れ、ファンと喜びを分かち合うエドバーグは、「No.1は手の届くところまで来た」と、高らかな王座奪取宣言だ。

 一方ベッカーも、「後半の巻き返しは今後につながる」と雪辱に闘志を燃やす。

 2人の飽くなき戦いは、全米バトルロイヤルへ――。

◆1990年男子決勝
S・エドバーグ [6-2 6-2 3-6 3-6 6-4] B・ベッカー
※スマッシュ1990年9月号を再編集

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