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国内テニス

大学テニスのシーズン開幕を告げる関東学生トーナメント。男子は田形諒平が2連覇、女子は大器・永田杏里が初戴冠!<SMASH>

渡辺隆康(スマッシュ編集部)

2021.06.09

女子シングルスは永田杏里(左)が今田穂(右)をストレートで破り、初の学生シングルスタイトルを手にした。写真:スマッシュ編集部

女子シングルスは永田杏里(左)が今田穂(右)をストレートで破り、初の学生シングルスタイトルを手にした。写真:スマッシュ編集部

 女子シングルス決勝は永田杏里と今田穂の慶大3年生同士の対戦となり、永田が6-4、6-3のストレートで勝利した。永田といえばジュニア時代から大器として鳴らした選手だが、大学ではこれが待望のシングルス初タイトルである。

「サービスで主導権を握り、スピンとスライスを交ぜて、最後にフォアで決める」のが自分のテニスだと永田は言う。しかし、決勝では常にそれができたわけではない。今田のパワフルな強打や、キレのあるスライスに押し込まれ、ミスを連発する場面もあった。第1セットは0-3、第2セットは1-3と、共に永田は先にブレークされリードを許している。

 それを挽回できたのが、永田の進化の証しということだろう。永田は「今までは調子が悪いと、自分のミスに気を取られて落ちて行っていた。そこで冷静に客観視できるようになってきた」と、最近の自分の成長を自己分析する。
 
 実際、リードされてからの永田はしたたかだった。強打一辺倒ではなく、スライスやロブを交ぜて緩急をつけ、今田のミスを誘う。そして自分に流れが来たと見ると、積極的にネットを奪いポイントを引き離す。「悪い流れでも、焦らずにやるべきことを明確にできた。第2セットはポジティブに行こうと、ネットにも出た」と永田。

 今大会では準々決勝で第1シードの平田歩(慶大4年)も破っており、優勝にふさわしい力を身に付けたと言っていいだろう。「これはインカレの予選なので、本番のインカレで優勝できるようにしたい」と、次の目標を語る言葉にも力がこもった。

 なお、男子ダブルス決勝は、佐々木健吾/成耀韓(慶大4年/4年)が守屋達貴/加藤木塁(法大3年/2年)に7-5、6-3で勝利。女子ダブルス決勝は、伊藤さつき/中島美夢(亜大3年/3年)が7-5、6-0で平田/永田を下し、共に大会初優勝を飾った。

取材・文●渡辺隆康(スマッシュ編集部)

【PHOTO】「2021年度 関東学生テニストーナメント」全種目決勝スナップ集
 

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