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国内テニス

【伊達公子】プロ選手にツアーコーチは絶対に必要。テニスのためにお金を使わなくてはプロとは言えない<SMASH>

伊達公子

2021.11.12

今年のウインブルドンで4回戦に進出する前は、下部ツアーのITF大会を主戦場にしていたラドゥカヌ。今はツアーコーチと契約を決めた。(C)Getty Images

今年のウインブルドンで4回戦に進出する前は、下部ツアーのITF大会を主戦場にしていたラドゥカヌ。今はツアーコーチと契約を決めた。(C)Getty Images

 日本人選手の場合は、所属契約や用具契約もあるので、ずるずると下部大会に留まる場合があります。生活を豊かにすることに重きを置いているのでしょう。人それぞれの考え方なので悪くはありませんが、私の中ではそれはプロとは言いません。

 私は契約金はツアーに出るために、賞金を私生活、ご褒美にという意識を持つようにしていました。まずほどほどの生活をして、余裕があったら海外の遠征に行こうという感覚では下部大会から抜けられないと思います。
 
 金銭的に苦しい場合、コーチをシェアするという方法もあります。女子選手は基本的にシェアが難しい傾向が強いですが、1人でコーチを雇えるまでの期間だと考えて、早く這い上がるようにするのもいいでしょう。

 または、出世払いを直談判するのもありかもしれません。選手の世界で闘いという本気の覚悟と強い熱意があり、その思いとコーチが選手に魅力を感じていれば、可能性はゼロではないですから。

 プロ選手にツアーコーチは必要です。もし金銭的な余裕がないなら、コーチを雇える状況になるまでの計画を立てて這い上がることです。それだけ、ツアーコーチが果たすべき役割は大きいのです。

文●伊達公子
撮影協力/株式会社SIXINCH.ジャパン

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