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海外テニス

「全てはプロセスだ!」元王者マリーに勝ったダニエル太郎!その強さを引き出す“テニス求道者”としての生き方<SMASH>

内田暁

2022.01.22

グランドスラム3回戦の扉をこじ開けたダニエルを待っているのは、イタリア・テニス界期待の20歳ヤニック・シナー(写真右/世界10位)だ。(C)Getty Images

グランドスラム3回戦の扉をこじ開けたダニエルを待っているのは、イタリア・テニス界期待の20歳ヤニック・シナー(写真右/世界10位)だ。(C)Getty Images

 結果やプレーの変化が見られると、周囲は拙速に理由を求めたがる。
 
 だが、求道者のようにテニスと人生観を結びつけるダニエルは、「全てはプロセス」だと強調し、“転機”などに帰着はしない。

 ポジションを上げ、相手の球威も生かし攻めるテニスを標榜したのは、スベン・グローネフェルトをコートに招いた2019年末から。

「高さを使い、相手のリズムを崩す」武器を習得したのは、スペインを拠点とした10代の頃。そしてサーブはそれこそ、キャリアを通じ、模索し続けてきた命題。個々に磨いてきた心技体が、「練習量を増やした」ことで、今がっちりと噛み合った。
 
 尊敬するマリーを破ったダニエルだが、「ビッグ・デーだけれど、人生は止まらないので」と、信条にブレはない。

 初めて勝ちあがったグランドスラム3回戦で、ダニエルが挑むのは20歳の俊才ヤニック・シナー。ベースラインからの鋭いストロークを武器とする、今のダニエルと似たタイプの選手でもある。

 試合コートは、またもスタジアムコートのKIAアリーナが用意された。磨きをかける速攻と、スペインで築いた「高さを用いるプレー」を掛け合わせた新スタイルを披露するのに、格好のステージだ。

現地取材・文●内田暁

【PHOTO】全豪OPで快進撃を演じるダニエル太郎のフォトギャラリー

 
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