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国内テニス

「なぜ自分はテニスをやっているんだろう?」目標を見失った元世界70位の尾崎里紗が明かす心の葛藤とは【国内テニス】

内田暁

2020.05.26

かつて眩いばかりの輝きを放った尾崎里紗が、紆余曲折の3年の時を経て再びコートに立つ。(写真は2017年のマイアミ)。(C)GettyImages

かつて眩いばかりの輝きを放った尾崎里紗が、紆余曲折の3年の時を経て再びコートに立つ。(写真は2017年のマイアミ)。(C)GettyImages

 すごく遅れてきた反抗期みたいですね――こちらがこぼしたその言葉に、尾崎は「すごくそうだと思います」と笑う。

「ジュニアの頃には怒られても我慢していたのが、二十歳超えて爆発したと思います。年を重ねて、色んな人の色んな生き方を見て考えることもあり、『なんでこんなに制限されながらやっているんだろう?』という思いが出てきた時期だったのかな」。

 その反抗期的な内観と、なぜテニスを続けるのかという自問への答えは見つかったかと尋ねると、「まだたどり着けずにいます」と彼女は素直に口にした。
 
 緊急事態宣言が近畿圏でも解除され、尾崎も近頃は約2カ月半ぶりにコートに向かい、ラケットを握りはじめたという。

 求めている物は、どこにあるのか――? 

 その探求の旅が、まずは再開しようとしている。
 
文=内田暁

尾崎里紗(おざきりさ)
1994年4月10日生まれ/兵庫県神戸市出身。江崎グリコ所属。身長162㎝、右利き、両手打ちバックハンド。8歳でテニスを始め、小学6年生の時に全国小学生大会優勝。2012年全豪オープンジュニアで8強入りを果たし、同年にプロ転向。粘り強いストロークを武器に17年は全てのグランドスラムで本戦入りし、全米では1回戦を突破した。また同年に開催されたグランドスラムに次ぐグレードのマイアミ・オープンでは、予選から勝ち上がり4回戦進出を果たした。シングルス・ランキング:321位(2020年3月16日付)、自己最高ランキング:70位(17年4月24日付)。

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