錦織は、このどこか自分と似たテニス哲学を持つ後輩を、「ここ1年くらいでガラッと上達したし、楽しいプレーをする。将来がすごく楽しみな選手の1人」と高く評価した。同時に、「ジュニア1位はなんの保証にもならない」と前置きした上で、「彼はすごく努力家だし真面目。真面目すぎる部分もあるので、それをプラスの面に変えていければいいのかな」と慮る。
その錦織評を伝えると、望月は「いやぁ……、テニスに関しては真面目かもしれませんが、私生活は普通だと思います。ちゃんと、ふざけたりもしています」と、照れた笑みを浮かべながら、生真面目に応じた。
手にした栄冠にも慢心することなく、どこまでもテニスに真摯に向き合う16歳。少年のあどけなさと、1人のテニスプレーヤーとしての成熟を兼備するその視線は、「世界の一番」を真っすぐに見つめている。
取材・文●内田暁
手にした栄冠にも慢心することなく、どこまでもテニスに真摯に向き合う16歳。少年のあどけなさと、1人のテニスプレーヤーとしての成熟を兼備するその視線は、「世界の一番」を真っすぐに見つめている。
取材・文●内田暁