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海外テニス

【レジェンドの素顔4】長い休養を取ったマッケンロー。復活の鍵は集中力を持続させるための体力|前編〈SMASH〉

立原修造

2021.02.12

1984年全仏オープンで、マッケンローはファーストサービスが入らなくなり、セカンドサービスをことごとくレンドルに逆襲された。写真:THE DIGEST写真部

1984年全仏オープンで、マッケンローはファーストサービスが入らなくなり、セカンドサービスをことごとくレンドルに逆襲された。写真:THE DIGEST写真部

 こうしたデータは、マッケンローのここ一番でのスタミナ切れを暗示しているかのように思える。しかし、そう短絡的に結びつけていいものかどうか。

 こと体力だけに焦点を合わせると、マッケンローにハンディがあったことも見逃せない。つまり、彼はシングルスとダブルスの両方に出場していたということだ。
 ボルグもコナーズもレンドルも、ダブルスには出場していない。シングルス一本に絞っていた。マッケンローがダブルスを戦っている間、彼らは身体を休めていた。そうした相手に4敗していることより、それ以上に7勝もしている事実をもっと評価するべきなのではないか――。

 ダブルスを自重して、シングルスに備えたらどうか、という意見にも、当時マッケンローは耳を貸さなかった。「テニスを楽しむにはダブルスが一番さ」とうそぶくあたり、たいへんなタフネスぶりだ。
(続く)

文●立原修造
※スマッシュ1986年11月号掲載原稿に加筆・修正

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