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国内テニス

スキージャンプの葛西紀明が“テニスにハマる”レジェンドならではの正当な理由<SMASH>

内田暁

2024.01.02

昨年の東レで現役を引退した土居美咲さん(写真右)とは気心知れた仲だという葛西氏は、彼女のケガが癒えれば再び現役に復活してもいのと考える。(C)Getty Images

昨年の東レで現役を引退した土居美咲さん(写真右)とは気心知れた仲だという葛西氏は、彼女のケガが癒えれば再び現役に復活してもいのと考える。(C)Getty Images

 なお葛西氏は土居美咲さんとも親交が深く、時おり助言を求めたり、一緒にボールを打つこともある仲。その土居さんは、今年の「東レパンパシフィックオープン」を最後に、現役生活に幕を引いた。気心の知れたアスリートの決断を、葛西氏はどう見たか? そして自身の引退観とは? 

「いろいろ引退していく選手を見てきましたけれど、やっぱり寂しいですよ。美咲さんも、第一線で長く活躍して、たくさんの人を元気にできる一人ですから。そこの期待に応えたいっていうのは、僕がずっと思ってやっていることでもあります。そういう選手が去るのは、寂しいですね。

 美咲さんは、ずっと腰が痛かったそうですが、もしかしたら少し競技を離れたら、治るかもしれない。治った時に、また復活しても良いんじゃないかなという風に思っています。
 
 ジャンプ選手にも、何度も止めて、また復帰してという選手がいるので。また復活してきたらすごいなという気持ちと期待はありますが……。昨日の今日でそういう話しを本人にはしませんが、この先、気持ちが落ち着いた頃に、『そろそろ、やりたいんじゃないですか?』みたいに気さくな感じで話せるかもしれませんね。

 僕自身は、ヒザが痛くなったりはありますが、そこまでジャンプに影響はないので、続けられることに幸せを感じてはいます。まだやめたくないし、身体の衰えも感じないので、これはもう止めなくていいんじゃないかなって思っています」

 何事も極めたいタイプ——、そう篤実な口調で語る葛西氏の精悍な面立ちには、求道者の風情が宿る。「現役」や「引退」の概念をも超越し、道を究めるべく飛翔したその軌跡が、レジェンド=伝説の物語となる。

取材・文●内田暁

【PHOTO】葛西紀明氏が自身のプレーの参考にと観戦した「東レPPO」で激戦を繰り広げた選手たち

【PHOTO】「幸せなテニス人生だった。」現役ラストマッチとなった土居美咲を厳選ショットで特集!

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