なお葛西氏は土居美咲さんとも親交が深く、時おり助言を求めたり、一緒にボールを打つこともある仲。その土居さんは、今年の「東レパンパシフィックオープン」を最後に、現役生活に幕を引いた。気心の知れたアスリートの決断を、葛西氏はどう見たか? そして自身の引退観とは?
「いろいろ引退していく選手を見てきましたけれど、やっぱり寂しいですよ。美咲さんも、第一線で長く活躍して、たくさんの人を元気にできる一人ですから。そこの期待に応えたいっていうのは、僕がずっと思ってやっていることでもあります。そういう選手が去るのは、寂しいですね。
美咲さんは、ずっと腰が痛かったそうですが、もしかしたら少し競技を離れたら、治るかもしれない。治った時に、また復活しても良いんじゃないかなという風に思っています。
ジャンプ選手にも、何度も止めて、また復帰してという選手がいるので。また復活してきたらすごいなという気持ちと期待はありますが……。昨日の今日でそういう話しを本人にはしませんが、この先、気持ちが落ち着いた頃に、『そろそろ、やりたいんじゃないですか?』みたいに気さくな感じで話せるかもしれませんね。
僕自身は、ヒザが痛くなったりはありますが、そこまでジャンプに影響はないので、続けられることに幸せを感じてはいます。まだやめたくないし、身体の衰えも感じないので、これはもう止めなくていいんじゃないかなって思っています」
何事も極めたいタイプ——、そう篤実な口調で語る葛西氏の精悍な面立ちには、求道者の風情が宿る。「現役」や「引退」の概念をも超越し、道を究めるべく飛翔したその軌跡が、レジェンド=伝説の物語となる。
取材・文●内田暁
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「いろいろ引退していく選手を見てきましたけれど、やっぱり寂しいですよ。美咲さんも、第一線で長く活躍して、たくさんの人を元気にできる一人ですから。そこの期待に応えたいっていうのは、僕がずっと思ってやっていることでもあります。そういう選手が去るのは、寂しいですね。
美咲さんは、ずっと腰が痛かったそうですが、もしかしたら少し競技を離れたら、治るかもしれない。治った時に、また復活しても良いんじゃないかなという風に思っています。
ジャンプ選手にも、何度も止めて、また復帰してという選手がいるので。また復活してきたらすごいなという気持ちと期待はありますが……。昨日の今日でそういう話しを本人にはしませんが、この先、気持ちが落ち着いた頃に、『そろそろ、やりたいんじゃないですか?』みたいに気さくな感じで話せるかもしれませんね。
僕自身は、ヒザが痛くなったりはありますが、そこまでジャンプに影響はないので、続けられることに幸せを感じてはいます。まだやめたくないし、身体の衰えも感じないので、これはもう止めなくていいんじゃないかなって思っています」
何事も極めたいタイプ——、そう篤実な口調で語る葛西氏の精悍な面立ちには、求道者の風情が宿る。「現役」や「引退」の概念をも超越し、道を究めるべく飛翔したその軌跡が、レジェンド=伝説の物語となる。
取材・文●内田暁
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