高校テニスの大舞台、「令和7年度全国高等学校総合体育大会テニス競技 第82回全国高等学校対抗テニス大会 第115回全国高等学校テニス選手権」(インターハイ)が、8月1日から広島県の福山市・竹ケ端運動公園庭球場と尾道市・こざかなくんスポーツパークびんごで開催された。
大会最終日の4日には個人戦各種目の決勝が行なわれ、女子シングルス決勝では、第1シードの早坂来麗愛(宮城・仙台育英/2年)が、第2シードの上方璃咲(山口・野田学園/3年)を6-1、6-3のストレートで下し、栄冠を手にした。
早坂は今年3月の「全国選抜高校テニス大会」を制しており、トップシードとして臨んだ今大会でも実力を存分に発揮。対する上方は、昨年の「全日本ジュニア」決勝で早坂を破って全国タイトルを獲得しており、両者ともに全国の頂点を経験した実力者同士だ。
2人はこれまでも何度も対戦し、早坂によれば戦績は2勝2敗の五分。持ち味であるフォアハンドを軸にテンポよく打ち込んでいくスタイルだが、今回は過去の敗戦から学び、より戦略的に試合に臨んだという。
「上方選手はスピン系のボールを多用するので、高い打点で打たされる展開が増えるんです。そこを無理せずしぶとくラリーしつつ、打てる場面ではしっかり打ち切ることを意識しました」
試合は互いの意地とプライドがぶつかり合う熱戦となったが、この作戦が的中した。上方は今大会、団体戦と個人戦を合わせて18試合を戦っており、疲労が蓄積する中で早坂の緩急と粘り強さが効果的に機能した。第1セットを6-1で先取すると、第2セットでも集中を切らさず6-3で試合を締めくくり、堂々のストレート勝ちを収めた。
優勝が決まった瞬間、両手を高く突き上げてガッツポーズを見せ、満面の笑みを浮かべた早坂。「優勝だけを目指して頑張ろうと思っていたので、本当にうれしいです」と、達成感に満ちた表情で語った。
今後の目標については、「8月後半にある全米オープンジュニアに出場する予定なので、まずは本戦に進んで、1試合でも多く勝てるように頑張りたいです。将来的にはプロになって、世界のトップ10に入ることが目標です」と力強く口にした。
一方、女子ダブルス決勝では、第2シードの井手葵/渡久地杜生(沖縄・沖縄尚学/3年)が、第1シードの川崎このは/上方璃咲(山口・野田学園/3年)を6-1、2-6、[10-7]のフルセットで破り初優勝。
井手は「最後は良い形で終えることができました。昨年の大会も今大会の団体戦も準優勝だったので、ようやく優勝できて本当にうれしいです」と笑顔。渡久地も「思い切りプレーしようと臨みました。団体、シングルス、ダブルスのどれかで沖縄尚学が優勝できたらと思っていたので、それが実現して良かったです」と喜びを語った。
◆女子シングルス決勝
〇早坂来麗愛②(宮城・仙台育英)6-1 6-3 上方璃咲③(山口・野田学園)●
◆女子ダブルス決勝
〇井手葵③/渡久地杜生③(沖縄・沖縄尚学)6-1 2-6[10-7]川崎このは③/上方璃咲③(山口・野田学園)●
※名前の後の丸数字は学年
取材・文●前道右京(スマッシュ編集部)
【画像】令和7年度 全国高等学校総合体育大会 テニス競技、個人戦シングルス&ダブルス決勝、準決勝スナップ集
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大会最終日の4日には個人戦各種目の決勝が行なわれ、女子シングルス決勝では、第1シードの早坂来麗愛(宮城・仙台育英/2年)が、第2シードの上方璃咲(山口・野田学園/3年)を6-1、6-3のストレートで下し、栄冠を手にした。
早坂は今年3月の「全国選抜高校テニス大会」を制しており、トップシードとして臨んだ今大会でも実力を存分に発揮。対する上方は、昨年の「全日本ジュニア」決勝で早坂を破って全国タイトルを獲得しており、両者ともに全国の頂点を経験した実力者同士だ。
2人はこれまでも何度も対戦し、早坂によれば戦績は2勝2敗の五分。持ち味であるフォアハンドを軸にテンポよく打ち込んでいくスタイルだが、今回は過去の敗戦から学び、より戦略的に試合に臨んだという。
「上方選手はスピン系のボールを多用するので、高い打点で打たされる展開が増えるんです。そこを無理せずしぶとくラリーしつつ、打てる場面ではしっかり打ち切ることを意識しました」
試合は互いの意地とプライドがぶつかり合う熱戦となったが、この作戦が的中した。上方は今大会、団体戦と個人戦を合わせて18試合を戦っており、疲労が蓄積する中で早坂の緩急と粘り強さが効果的に機能した。第1セットを6-1で先取すると、第2セットでも集中を切らさず6-3で試合を締めくくり、堂々のストレート勝ちを収めた。
優勝が決まった瞬間、両手を高く突き上げてガッツポーズを見せ、満面の笑みを浮かべた早坂。「優勝だけを目指して頑張ろうと思っていたので、本当にうれしいです」と、達成感に満ちた表情で語った。
今後の目標については、「8月後半にある全米オープンジュニアに出場する予定なので、まずは本戦に進んで、1試合でも多く勝てるように頑張りたいです。将来的にはプロになって、世界のトップ10に入ることが目標です」と力強く口にした。
一方、女子ダブルス決勝では、第2シードの井手葵/渡久地杜生(沖縄・沖縄尚学/3年)が、第1シードの川崎このは/上方璃咲(山口・野田学園/3年)を6-1、2-6、[10-7]のフルセットで破り初優勝。
井手は「最後は良い形で終えることができました。昨年の大会も今大会の団体戦も準優勝だったので、ようやく優勝できて本当にうれしいです」と笑顔。渡久地も「思い切りプレーしようと臨みました。団体、シングルス、ダブルスのどれかで沖縄尚学が優勝できたらと思っていたので、それが実現して良かったです」と喜びを語った。
◆女子シングルス決勝
〇早坂来麗愛②(宮城・仙台育英)6-1 6-3 上方璃咲③(山口・野田学園)●
◆女子ダブルス決勝
〇井手葵③/渡久地杜生③(沖縄・沖縄尚学)6-1 2-6[10-7]川崎このは③/上方璃咲③(山口・野田学園)●
※名前の後の丸数字は学年
取材・文●前道右京(スマッシュ編集部)
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