テニス四大大会で３度の優勝を誇り、世界ランキングでも３位を記録した実績を持つ巨星スタン・ワウリンカ（スイス／現158位／40歳）が、来年１月中旬に開催されるツアー大会「ASBクラシック」（１月12日～17日／ニュージーランド・オークランド／ハードコート／ATP250）に本戦ワイルドカード（主催者推薦）で出場することが正式に発表された。

　ワウリンカが「ASBクラシック」に初めて出場したのは今から19年前の2006年。まだそれほど知られていなかった当時、彼はトーマス・ジブ（チェコ／元51位）を下して１回戦を突破すると、２回戦でアルベルト・マルティン（スペイン／元34位）に、準々決勝でフロリアン・マイヤー（ドイツ／元18位）に勝利してベスト４へ進出。しかし準決勝では、元７位の実力者マリオ・アンチッチ（クロアチア）に3-6、1-6で敗れた。

　翌07年にもワウリンカは同大会に参戦したが、そこでは初戦で元９位のニコラス・アルマグロ（スペイン）に6-1、4-6、1-6で敗戦。それから19年もの時を経て、40歳となった今もなお第一線で活躍を続ける名手がオークランドの地に満を持して帰ってくる。
  「ASBクラシック」は11月27日に更新したXとインスタグラムを通じて「スタン・ザ・マン（ワウリンカの愛称）」と題し、「あの片手バックハンドを武器に、テニス界の真の偉人として名を刻んだ四大大会３勝のレジェンド、スタン・ワウリンカが、約20年ぶりにオークランドに帰ってくる」と発表。これに伴いワウリンカ本人も両SNSに公開されたメッセージ動画でその旨を次のように報告している。

「ASBクラシック出場に伴い、オークランドに帰ってこられることを本当にうれしく思います。最後にこの大会に出場したのはもう20年近くも前のことですが、その時は本当に素晴らしい経験ができました。それ以来なかなか戻る機会がありませんでしたが、改めて今回オークランドのファンの前でプレーする機会をいただけたことは本当に光栄です。大会の雰囲気が素晴らしかったことを今でも覚えているので、再びプレーできるのを楽しみにしています」

　黄金期を築いた“ビッグ４”（フェデラー、ナダル、マリー、ジョコビッチ）とも互角に渡り合い、幾度となくスリリングな名勝負を生み出してきたワウリンカ。いざ、プロ25年目のシーズンへ――挑戦の旅路はまだまだ終わらない。

文●中村光佑

【画像＆動画】ワウリンカの参戦を告げる「ASBクラシック」の公式Xと本人から届いたメッセージ

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