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海外テニス

今季2大会目の出場がかなったジョコビッチ。体力切れで初戦敗退を喫し「ベストな状態にはほど遠かった」<SMASH>

中村光佑

2022.04.13

実戦から長く離れた影響か、「完全にガス欠状態になってしまった」と言うジョコビッチは、モンテカルロ大会初戦の2回戦で早くも姿を消した。(C)Getty Images

実戦から長く離れた影響か、「完全にガス欠状態になってしまった」と言うジョコビッチは、モンテカルロ大会初戦の2回戦で早くも姿を消した。(C)Getty Images

 現在開催中の男子テニスツアー「モンテカルロ・マスターズ」(4月10日~17日/モナコ・モンテカルロ/クレーコート/ATP1000)は現地4月12日にシングルス2回戦が行なわれ、第1シードで世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)が登場。同46位のアレハンドロ・ダビドビッチフォキナ(スペイン)に3-6、7-6(5)、1-6のフルセットで敗れ、3回戦進出を逃した。

「身体を気遣うため」として現在も新型コロナウイルスのワクチン未接種を貫いているジョコビッチは、事前の接種が義務付けられていた3月のBNPパリバ・オープンとマイアミ・オープンのマスターズ2大会を欠場。ここまでで出場できたのは接種義務のなかった2月のドバイ選手権の1大会だけだったが、今回のモンテカルロも事前接種が課されていないため、無事今季2戦目を迎えることとなった。

 予選勝者のイリ・ベセリー(チェコ/現73位)にストレートで敗れたドバイ準々決勝以来、約1か月半ぶりの公式戦となったジョコビッチはこの試合、序盤からダビドビッチフォキナの躍動感あふれるストロークに苦戦を強いられ、3度のブレークを喫してセットダウン。それでも第2セットではブレーク合戦となったなかで世界王者の意地を見せ、タイブレークの接戦の末にセットオールとする。

 このまま勢いに乗りたいジョコビッチだったが、ファイナルセットでは徐々に疲労の色が見え始め、第1、第5、第7ゲームでブレークを献上して初戦敗退となった。
 
「アレハンドロにおめでとうと言いたいね。彼の方が良いプレーをしていた。彼は最初の2セットで、より良いリズムを見出すことができたのだと思うよ」

 試合後の会見でそうダビドビッチフォキナを称賛した34歳はその一方で「逆に自分は試合中、ずっとロープにつかまっていたような感覚だった。僕は常にこの試合に勝つために巻き返せると信じていたし、コートの上でいろいろなことが起きても、何とか踏ん張っていたんだ。(でも)ゲーム的にも体力的にも、ベストな状態にはほど遠かった」とコメント。

 また「第3セットのフィーリングはあまり良くなかったね。完全にガス欠状態になってしまったんだ。彼とのラリーにもついていけなかった」とも語り、長らく実戦から遠ざかってしまったことが大きく影響したようだ。

 それでも最後にジョコビッチは「チームと一緒に、なぜそうなってしまったのか理由を分析して、初心に戻ろうと思っている。来週のベオグラードでは、もっと良くなることを期待しているよ」と前向きな言葉を残した。

 モンテカルロは居住地でもあるだけに、望み通りの結果を残すことができなかったのはジョコビッチにとっても心残りだろう。会見での言葉通り、次週母国で出場予定の「セルビア・オープン」(4月18日~24日/セルビア・ベオグラード/クレー/ATP250)では1試合でも多くプレーが見られることを期待したい。

文●中村光佑

【PHOTO】テニス史上に残る名プレーヤー!ノバク・ジョコビッチの厳選ショット
 
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